novtanの日常

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WELQ問題が言論の自由の問題なのかについて

本来、単にウェブに何かを公開することにおいてお役所の規制を受けることは本質的にはまずいことだと思いつつも、単純な話としてわいせつ物であるとかそういったたぐいのものが規制されるのと同じ理屈である程度は可能だしそれが言論の自由そのものを阻害している事に直結するとは思わない。

そもそも、薬事法云々ということすら今回は必要がなく、お役所としてはDeNAが事業として展開しているメディアが医療情報として信用に足らないものであることを公表し続ければ良いのではないか、とも思う。別に僕自身はDeNAの人が薬事法違反で逮捕されるみたいなことは思っていないわけで。もちろん、そのことを放置していたとしたらDeNAはメディア企業としては存続が危ぶまれるレベルで信用を毀損するかもしれない。

この話を総括すると、情報の正しさにある程度責任を負うことが言論の自由の大事な要件であると僕は思っているわけだ。だから、それが正しいと思って発表することをどうしてもしたければ事業の存続を犠牲にすれば発表する自由は失われていない(そもそも単なる情報の掲示のみで薬事法違反に該当する広告宣伝に関わっていなければ薬事法違反そのもので何かをすることは難しいと思う)。だから、事業性というのは本件については重要な要件で、お役所がNOというお墨付きを貼り付けるのかどうかは社会に対する影響力がどの程度のものかというところに一つ基準がおかれるんではなかろうかと思っている。

ともあれ、言論の自由、もしくは表現の自由が公共の福祉にある程度制限を受ける、ということを首肯できない人はいると思っているし、それはもう見解の相違でしかなく、議論するなら雑駁なものではなく憲法解釈を含めたものにせざるをえないのであくまでこれは僕の雑感でしかないと言っておかざるをえない(現時点では深く議論するつもりはないので)。

でかいシステムの総合テスト

銀行業務であればだいたいこんな感じですよね。

1.オンライン打鍵
 口座開設、現金入出金、自行他行振込、融資実行、回収、外為関連、対外接続等
2.外部チャネル
 対外接続、連携提携システム、全銀ネット等
3.勘定系バッチ
 日計、総給振、融資回収、利息付与、日銀ネット決済等
4.情報系連携
 バッチデータ連携、営業支援系データ更新、与信関連データ更新、リスク管理系データ更新、業績系データ更新
5.EUC還元
 還元データの旧システムとの比較

で、以上の処理が全部辻褄合っているかを確認しなきゃならないわけです。特に日計とかリスク管理系とかは基準日がちょっと違うだけで数字がちょっと合わないんだけどどこが間違っているかすぐに分かったりしないので大変ですね。

ってな事を考えると某みずほの「どっかの品質が悪いだけで延伸の金が莫大にかかる」というのもそれなりに妥当性があるし、これがちゃんと出来なければ結局何も出来てないのと一緒なのでちゃんとやらなければならないわけですね。

既存のシステムがあって、それを作り直すってのは特に制度やら商品に縛られている金融業では大変むずかしい話で、本当は統合のときにやっちゃえば「銀行くっついたんで多少数字違うのはしょうがないんです」って言えたかもしれないんだけどね。

逆に言うと、新しい銀行はそういうしがらみがないので作るのは楽です。ネット銀行がスピード感ある構築をやっているのを見て「メガバンクはクソ」とか思っちゃうのはそういう視点が足りない。でも、当然こういう状態が続いているのがサービス構築力の差になっているのでどうやったってみずほは今のシステム更改はやらなきゃならないことだったし、やった結果としてスピード感が出るのかどうかがもっとも重要な課題なんですよね(という意味で、業務として現行踏襲を錦の御旗にしていたところがあったとしたらそこからコンセプトは崩壊しているかもしれませんが)。

で、みずほに限らず、古くから電算機に依存してきた業務を持っているでかい会社は少なからず同じ課題を抱えていることが多いです。諸悪の根源は「前と同じことが出来なくてはならない」という思想なんだけど、そこから自由になるのはでかい会社ほど難しいんですよ、というのが大企業病の本質では有りますね。

優先順位とか対象とかそういう話

  1. 健康被害に関わるもの
  2. 未来へのビジョンに関わるもの
  3. 世界平和に関わるもの

基本的に、目の前に被害の予想とともにぶら下がってきたやつは全力で叩くべきだし、そうじゃないものは優先順位は下がる。美容系で優先順位が高いものは「覚醒剤ダイエット」とか「酵素なんちゃら」とかそういうやつだし、水素水は健康被害がないから商売としてのモラル(まあある意味金銭被害ではある)程度でしかなくそこに優先順位を置く人は率先して叩くけど全体的には「アホだなー」以上の空気はないしそれである程度十分かなあ。医療系に関しては完全にネグレクトにつながる世界だったら叩くし、もう八方手を尽くしてなにもかもダメな段階の人が自己責任で代替系に手を出すことそのものはそれほど問題視されないけど、まだ助かる余地のある人が代替系の言葉に騙されて生き死にの問題になる場合はその代替系は全力で叩かれることがほとんどだしね。

で、こういう話の予防策としての基礎知識に対してクレームを付けている人たちを問題視するのはある意味予防的措置であるのでそれはそれで優先順位がそれほど低いわけでもない一方で、科学的な基礎知識ではなく、そこにあるデータを分析して広範なそれ専門の予備知識を元に答えを出す問題についてはなかなかどうのこうのいいづらいし、信頼している論者がいるのであればその人に任せたほうが変な問題が生じない(反論に反論できないとかがあると事故になることもあるので)という意味で手を出さない人も当然いるでしょうしね。

とにかく、僕としては合理的な理由もなく「AをやるならBもやらなければクソだという人」がクソという判断基準なので、専門分野について信頼できる論者であってもこの論法を皮肉以外で使っているのであれば人格としては信用しないことにしようと思ってはいます(ただし、データについて信頼できるのであればそこについて否定はしないし利用もしようと思っているけど)。