novtanの日常

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炎上とは何が炎上しているのかを考えてみる

七億さんの炎上の件について簡単に考察してみることにします。とはいえすでにいろんな意見が出揃っているので具体的な話ではない感じで。

そもそも炎上するっていうのは「内容がオカシイ」場合もあれば「態度が悪い」場合もあって、なんで火が点いてしまったのかわからないこともよくあるんですよね、観察していると。あれ?これって別におかしくないじゃんとか。
そういう時に大体考えるのは、とりあえず自分の価値観をリセットして客観視してみることですね。あれって思うときは大抵内容に共感していたり、部分的にしか読んでいないということがあります。あるいは、文脈をよく知っているから。

ウェブで一番良くないのは再三指摘があるところではありますが、文脈や場というメタ情報がともすれば抜け落ちた状態で拡散していくことですよね。僕がTwitterであまり発言しないのはそれが嫌だからです。ブログに書いておけば「アレって前後にこう書いてあるんだぜ」で完了する案件もたくさんありますけどね。特に事例的なものを自分の言葉かのようにTweetしてしまうと色んな意味で終了したりしますよね。

さて、最近某プロブロガーの人があんまり炎上しませんね。僕としてはこれは至極もっともな状態かなと思っています。というのも、当初炎上していたのは言っている内容がオカシイうえに、そのオカシイ内容でマジョリティーを批判的に取り上げていることが多かったからだと思います。最近は単にオカシイだけなので燃料が足りないんですよね。内容がオカシイってのは殆どの場合、無視されるかからかわれる程度の結果に終わります。でも態度が悪いと途端に火が点きますよね。つまり、「おかしな内容=薪」だとしたら「ダメな態度=ガソリン」なんですよ。

なので、どんなに「正しい」内容を書いていてもガソリンぶっかけて火を点ければ盛大に炎上します。難燃性の内容であれば鎮火も早く済みますけどね。

幸いなことに、他者がガソリンぶっかけるのは案外難しいことが多いです。なので、自分自身がおかしなことをしなければ、適切な反論とか弁明とかで鎮火させることはそう難しいことではありません。今回の件は、弁明が適切ではなかったと思います。別に内容を否定する必要ないんですけど、自らの価値観のみを元に正当化するというのは難しいです。科学的な内容とか調査の結果など客観的なエビデンスがあるような場合はともかくね。

この件とは離れて売名行為としての炎上をちょっと考えてみると、正しい内容をダメな態度で拡散し上手く鎮火していく、というのが方法論としては良いように思えます。某ノビーの書く内容が常に正しいという仮定を想像してみてください。そんな感じ。ただ、正しい内容というのは発火能力が低いのでなかなか炎上させるのって難しいし、結果として態度が悪くなりすぎて鎮火困難という最悪の結果が待っているかもしれませんね。

ここまでいい加減に「正しい」という言葉を使ってきましたが、正しいというのは難しいことです。文脈あり政治あり価値観あり歴史ありということで、正しさを担保するものは案外少ないんですよね。なのでセンシティブキーワードについては「ある方面からみたら正しいがある方面からみたら間違い」みたいな状態が常に付随します。その場合、自分は正しいつもりであっても発火能力に優れている状態を作り出してしまうことがあります。今回の件はこれに近いかもしれません。そういう場合なおさら弁明の適切さが問われることになります。

炎上なんてある程度影響力がないとそう簡単にはしないんですよね。実際に炎上した時にどういう態度をとるかというのがウェブでの情報発信の大事な点です。まっさらな自分しか書けないのであればそれはあまり物書きとしては向いていない性格なんじゃないかなーって思います。
まあ逆もまた真なりで、ある種の物書きとしては自らをさらけ出す芸風のほうが向いているんでしょうけどね。そういう場合、人間としての否定、誹りに耐えるだけの胆力と、それを跳ね返すだけの創造性が必要なのは言うまでもありませんけどね。