novtanの日常

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ワタミの客離れに見る、「いつものあそこ」の終焉

栄枯盛衰

10カ所の新規出店もあり、来年3月末の店の数は554店になる見通し。安さを売りにしてきたワタミは、4月に増税分を含め料理を1割ほど値上げ。質も高めたが、客の理解を得られなかったという。

ワタミ、102店を閉鎖へ 中間決算赤字は上場以来初:朝日新聞デジタル

よく某中央線の駅で飲みに行くんですね。昔はつぼ八だったところのビルにワタミがあるというのがそもそも盛者必衰的な何かを感じなくもない(気のせい)わけですが、行く理由って言えば「安いしいつも行ってるから」だったんだよねえ。若者多かったので。

今年のはじめくらいから全然行かなくなった。実はここの店のほうがいいんじゃないか?あれ、ここもわりかしいいぞ?というか飲み屋多すぎ!!
ということに気づいたからですね。いや、知ってたんだけど、面倒を厭わなくなったというか、安さが価値である時代は終わったから。

で、ワタミは「質も高めた」と言っているんだけど、重要なのは料理の質じゃなくて店の格だったんだよね。マックも同様だけど、格の低い店と見られているところで高級な物が出るというのはすごいじゃなくて高いなんだよな。

「いつものあそこ」としての存在価値を最大化することを目指すと、どうしても大衆路線にフォーカスせざるを得ないんだけど、例えばスタバとかは、その中でもターゲットをある程度絞って「場としての価値」を提供している。デフレ全盛時代においてはマックもワタミも場としての価値が十分あって、今はなくなっている、という仮説が正しければ、マックもワタミも浮かび上がることは難しい。そういう意味では、店を減らすということは正しい。いつでもどこにでもあるということの市場価値はだいぶ減ってしまった(牛丼とか立ち食いそばとかはまだ行ける感じがする)。

ちょっと前にこんなブクマをしたら関係者がretweetしていや元記事のリンクでtweetしろよ経営者共と思っちゃったんだけどさ、

ここで言及しているダイヤモンドダイニングってのはいつものあそこではないものを展開しようとしていて、そういうところはちょうど今の価値観には沿っているんじゃないかと思う。熱中屋増えすぎだけど。増えすぎだけど。

で、ワタミもワタミであることを隠すことでそれを実現しようとはしているんだけど、そもそも「ワタミだから(価格面で)安心」をこれまでやってきた会社だから、なかなか納得感のある高価格なメニューを作り出せていないし、チラチラと採算性という言葉が見え隠れするんだよね。

ワタミもマックも、思い切って赤字を出して投資していかないと、もはや格下のレッテルを剥がすことは難しいんじゃないかと思う。