novtanの日常

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インターネットという巨大な「ローカル」コミュニティー

これなー。

d.hatena.ne.jp

古参インターネッター(死語)としての立ち位置において、数限りないほど理由あり・なしに関わらず制裁的な行為が行われるのを見ていた。見ていた。場合によっては加担していたと言えないくもないものはあるだろう。

かつてはそれが「匿名特有の行為」であるとされたこともあった。その説が下火になったのはfacebookであれTwitterであれ、堂々と実名で活動している人たちですら加担するというわかりやすい証拠が数多く提示されちゃったからだと思う。

とはいえ、2ちゃんねるをはじめとした真の匿名(ここでは顕名に対応したものとしてそう呼ぶけど、実際のところ身元を隠すことは今の時代は難しいだろう)として、一貫性を求められず、責任を追わないパーソナリティーの暴力性は相対的には強いし、同様に、実名で他者を攻撃する人の暴力性も強い。間に挟まれた、顕名だが実名であるがゆえに抑止力を持ちやすい立場の人々がどうしようもなく観客として眺めているなんとなくかつてとは違った風景になっているようにも思える。

それはともかく、インターネットがこれほどの権力を持ちうるとは誰が思っただろうか。もはや世界はひとつで、隠れるところはどこにもない。

インターネットがパブリックなメディアになるのも、コミュニケーション手段になるのも良いことに違いない。しかし、そこで意想外で不定型な権力のクラウドが生まれ、見境なく社会的制裁を振るう現状は、褒められたものではない。昔だったら居酒屋談義で終わってしまったはずのネガティブな情緒が、インターネットを介してこんなに繋がり、こんなに盛り上がり、こんな風に“世論”に直結して構わないものだろうか?力を行使される対象がきわめて疑わしいケースだとしても、私はなにか納得できず、改めて今日のインターネットに戦慄せずにいられなかった。

居酒屋談義、というのももちろんあるけど原点は井戸端会議なのではないか。あるいは学校でのいじめではないか、とも思う。ローカルコミュニティーにおける攻撃性というものは昔からそれほど変わらず、単なる噂や意図的な嘘によってコミュニティーから爪弾きにされるような行為はあったし、今でもあるだろう。もはやインターネットによって世界が一つのローカルコミュニティーになってしまっているのが不幸であり、また、ローカルコミュニティーの問題を解決するための超コミュニティー権力(端的に言うと国家機関)の存在もインターネットの前では卑小な存在にすぎない。もはや政府もインターネット世論のコントロールは不可能である、となると一体何が起きるのか。

一つ予言しておくと、インターネットが完全にコントロール不能なレベルに暴走した時に行われるのは通信インフラの遮断だろう。物理的に極めて近いレベルの。果たしてそんなことが可能なのかわからないけれども、そこまで至らないように手は打たれていくだろうし、その打たれる手に戦々恐々としたくはないのだけれども…