novtanの日常

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介護の仕事はクリエイティブ!って記事を見てグハってなった

記事っていうかインタビューだったけど。日経ビジネス。

まあでもこれIT業界が直面している問題と似たようなものかな。

趣旨としては介護の仕事って思ったよりクリエイティブなんですよ単なる3K労働ってのは誤解なんですよって話っぽかったんだけど、そうすると介護の仕事が辛くて人が増えない未来は変わらないんだろうなーと思ったわけ。

世の中にあるボリュームゾーンの仕事ってのはいわゆる熟練工の問題とか仕事は盗め問題とかそういう話があるとクオリティーが頭打ちになるわけですね。テクニカルな問題を個人の修練にのみ頼るということは成果が読めないということとニアリーイコールだと考えると、事業の規模拡大と収益性の両立には大きな壁があるということだし、できるだけ誰でもできる仕事に落とし込んでいかないと収入と負荷がアンバランスな仕事になってしまうわけです。で、「人必要だよね」が先に来てしまうと低コスト重労働の出来上がり。重労働を改善するための十分なトレーニングまたは高コスト(つまり高賃金)高効率にするための方法論もいつまでたっても出来上がらない。

IT業界にしたって、多くの人が勘違いしているんだけどまるごとクリエイティブな仕事というのはごく一部のフロンティアにしか存在していないし、そうじゃない仕事の大半は一部のクリエイティブな仕事と大半のセオリーからなる仕事でできているわけで、現場で「毎日がクリエイティブ」って思っている人がいるうちはラインに乗っていないわけですね。人というのは日々成長をしていくものであるからそういう意味でクリエイティブでエキサイティングな局面を体験している時期ってのはあるしその時にそう思っているのはおかしくないけどね。

で、ボリュームのある仕事っているのはどこかで「作業」という世界が存在しなければならないし、作業のクオリティーは一定にできるようなプロセスになっていなければならない。仕事全体がクリエイティブって思えるような仕事ってのはボリューム化する前提を満たしていないから無理が出る。飲食業のマニュアルみたいなものはそういうことがあって出来ていると思うんだよね。

そうすると、介護の仕事なんてのは先にボリュームが来ちゃってきっちり整理整頓できていない(し、その難易度は大変高いものと思われる)。結果として上手く行かず撤退する会社が出るのもしょうがない。ITだっておんなじなんだけど、非常にわかりやすい誤解として介護の仕事に比べたらクリエイティブって思われているから人が流入してきて破綻していないだけにも思える。

介護の仕事がクリエイティブじゃないよって話ではなくて、でもクリエイティブって捉えないと上手く回せないんだとしたら何かが足りないんだよね多分。