novtanの日常

ネタです。ネタなんです。マジレスする人は撲滅すべき敵です。だからネタだってば!

口コミサイトの終焉

食べログ炎上の件は単に食べログの運営会社がアレだってことでしかないので良いとしても(良くない)、そもそも口コミサイトという過渡期の商売の寿命はもう殆ど尽きかけているようにも思える。

ホットペーパー商法が焼畑農法だったということはいつぞやの美容室業界からのお便りによって明らかになったものだけど、そもそもの話、情報というのは本来金を払って買うものであるはずなのに広告というバイアスしかないような手法によって買わなくても済むというスキームが確立した結果、情報の正当性に疑問がありつつも、別に正しい情報がほしい訳じゃなくて流通している情報がネタになればいいというだけの消費者によって品質と値段の関係が失われていくという地獄を迎えたという話は前にも書いた気がするけど。

ようはさ、今のユーザーにとって食べログの点数が高い店がうまかろうがまずかろうが、問題じゃないってことをわかっているんだよ。
元々はそうじゃなかった。物事は大体コモディティ化した時点で中身を鵜呑みにする人と、自分自身の評価をフィードバックする人の2タイプに別れて受容されるし、前者の人が増えれば増えるほど換金性が高くなって質が悪くなるのはなんとかく自明感があるよね。

で、何がコモディティ化したかっていうと、インターネットなわけ。こうなると「広く一般に知られている、情報を集めたサイト」は一様に信頼性が落ちていくし、信頼できるのは一般に広くは受け入れられないだろう個人の価値観のみを強く反映したサイトのみだったりしてね。Googleの検索結果ですら既にそういう状況に陥っているのはみんなわかっているよね。

だから、一時期「キュレーション」が流行った時、一縷の望みを感じたんだけど、キュレーションの主体が「人」ではなく「サイト」になった時点でその望みも消え去った。僕らに残っているのは個人のつながりだけであって、10年経っても「はてブのお気に入り」が最強のキュレーションであるという事実はもっと重要視されてもいいんじゃないかと思う。

つまり、結局のところ、信頼できる人を見つけるしかないのだ。