novtanの日常

ネタです。ネタなんです。マジレスする人は撲滅すべき敵です。だからネタだってば!

不買運動と倫理

anond.hatelabo.jp

社会的な行動において無謬性と言うか、神聖性というか、そういうのを求めているのかもしれないけど、この手の話を突き詰めていくと、すぐに「生きてる事自体が罪」にたどり着いてしまうんだよなあ。そういう意味では世界的宗教のわかりやすさってのはやっぱりある。人間が知恵を得たことそのものが原罪である、という考え方ってわかりやすいよね。無垢であることの神聖性とかさ。直接的な描写は減ってきたとは言え、物語においても未だに白痴は神聖性の象徴である、という認知がある。

現実の問題に対処するにあたっては、風が吹いたら桶屋が儲かるが如く、、あるいはカオス理論のごとく、あるいはバタフライエフェクトと称されるもののように、いろいろなつながりの部分が影響を受けることは避け得ないし、そのことによって不幸になる人がいる。じゃあ、人が不幸にならないように行動するのは可能か。いや、君がそこで呼吸をしたことで地球の裏側で嵐に襲われる人がいないとも限らないのだよ、ということを考えると、結局のところ、そこに倫理があるかどうかは最終的には蓋然性と損得の問題に行き着く。そりゃあ不買することはその生産に関わっている人を短期的に不幸にするかもしれない。けれども、それが本当に長期的な不幸につながるかなんてわからない。確かに、息をすることの影響よりは直接的な影響を見積もることはできるし、他者を不幸にする確率は高いだろう。でもそれを倫理というのであれば、そこにある不正を見逃すことで起きる不幸は無視して良いものなのか?

他の手段があるかもしれない?そうだね。あるかもしれないし、ないかもしれない。より良い手段を思いついたら、提案してくれよ。

商売人は本音を言うな

口にするのも悍ましい、建前だらけの理念を前に出して商売するしかない、というのがグローバル3.0(適当)時代の商売なわけですよ。
ニッチな商売ほど、特定の価値観に寄り添うことになるからこそ、あえてその価値観について口に出してはならないという社会なんです。

うーん、これ誰も得してないよねえ。分断させているからこそ多様性が成り立っているはずなのに、なぜ分断を恐れるのか。基本的人権を各自の分断されたエリアできちんと守れる(そのためには分断されたエリアが自給自足できることが前提になるのでそこは難しいが、エリア間の割り切られた取引で解決可能ではある)というのが満たされていれば地球社会としての最低限守るべきルールを満たしていると考えてよいのではないかなあ。

インターネットの悪いところは、全てが全世界、ということと言い切ってもいい(まあ闇のインターネット的な話はあるとしてもね)。イマイチ信じちゃいないがメタバースに期待できることがあるとしたら「同時に一箇所にしか存在し得ない」ことによってコミュニケーションコストを物理的に増やせるのではないかということだ。自分の直接的な関心事以外のエリアに自身を置くためには相応のコストを支払わなければならない、というのが健全な社会ではないのかな。郷に入れば郷に従うことを入り口のルールとすることがメタバースで実現可能なのであれば、無軌道にグローバル化してしまったインターネットを制御する一つの解決策になる可能性はある。
まあ、SF人としては通常の人間には耐えられない負荷に適応した新しい存在が複数のエリアに同時多発的に存在して崩壊の引き金を引くことになることを想像してはしまうが。

マスクがツイッターをどういう方向に変えていくかも興味ある。取り返しがつかない発言プラットホームという存在である限り、今以上の何かになることはないからね。

ともあれ、誰も本音を言わなくなった社会なんて滅びへの道でしかないよね。

みずほ大丈夫なのかと思わせる記事について

どういうシチュエーションでのインタビューだったのか、東京新聞大丈夫なのだろうか、などいろいろな感想がありつつですが…

売り買い感はありつつ、やっぱりちょっと不安要素はありますね。

―顧客を立ち往生させた昨年2月の障害では、社内で関係部門への連絡が遅れ、対策会議開催まで4時間以上を要した。
 「今は(障害認知から)1時間以内に連絡が来る。部長レベルの会議もやる」

カッコ内、記事として補足したのは新聞側だろうけど、ここ、そう書いてる場合じゃなくて、ちゃんとツッコむべきところではあるよね(インタビュアーはシステムのことわかってるのだろうか)。
この「障害認知」が何を指すかは非常に重要で、例えばシステム監視センターの発報から、だったら文字通り「1時間以内に」なわけだ。といっても、発報したものが頭取に上げるレベルなのかを必ず1時間で判断、というのは難しいから、本当に実現できるのであれば別に顧客影響がないものも含めて全部連絡が来る、とかじゃないと成立し得ない。となると、まあ1時間以内ってのも「早い」の言い換えにすぎないんだろうなって思うね。

―前社長や前頭取の障害把握も遅かった。
 「僕にはメールも来るし重要なものは電話も来るから」

これが「全部メール、ヤバいのは電話」であれば先のと矛盾はしていないけど、ほんとかな。

―対応は障害認知から1時間以内にできるのか。
 「だから来るって言ってるじゃない。もうそんなところまでさかのぼりたくない」

これは質問が悪すぎる。「1時間以内に対応」が何を指しているのか。当然だけど、障害を解消、なんてのは1時間以内を約束するものではないから「対応は」に対して「対応スタートは」ってニュアンスの回答をしている(というより、質問がおかしすぎて怒っているようにも見える)

―大事なことだと思う。
 「だからできてるって言ってるじゃない」

これが…新聞クオリティなの…?

―障害時に耳が聞こえない人が現金自動預払機(ATM)横の電話を使えず、代替手段がなかったことが顧客意識の希薄さだ、と第三者委員会が指摘した。
 「ちょっとそこは認識ない。ただ、今後全てのATMにビデオスピーカーを入れることで解決されると思う」

これはなあ…認識ないってのは第三者委員会の報告読んでないんですか?みたいな話なのと、耳が聞こえない人が「ビデオスピーカー」って話が噛み合ってないよね(ちゃんと指摘してちゃんと聞くべきでは?)

それはさておき、耳が聞こえない人向けのATM横の電話以外の対応方法って他社(他のATM持っている金融機関)ってどうやってるんだろうか。第三者委員会の報告を引き合いに出すなら「他行はこうしているが」みたいな聞き方はできないものか。まあ、頭取も適当なこといいすぎな気がする。

―米グーグルとの提携を発表した。狙いは。
 「グーグルは(社内で安心して意見を言える)心理的安全性が高い会社と言われている。人事交流で良いカルチャーを吸収したい。お客さまの好みや属性に応じて最適な商品提案をするマーケティングも一緒に進めたい」

なんかこれが一番やばい気がするんだよなあ。カルチャーが実態のない企業風土なるものからできていると勘違いしている気がするけど、業務のあり様から必然的に生まれるものなんだから、ICT第一に業務改革をする、人材評価も変える、とかそういうことをしないと多分意味ないよね。メガバンクの社会的な責任としての企業のあり様とは目指しているところが違うと思うんだけどな。