novtanの日常

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「妖怪」に問題をアウトソースすることのデメリット

『妖怪ウォッチ』が子供社会を救う? ~ 問題の可視化、許しと共存 ~ - Togetterまとめの件です。

ブコメにも書きましたけど、こういう話は手放しに賞賛するわけにもいかんと思うのです。
確かに妖怪という概念によって、行為と属性を上手く分離したりとか抽象的思考のトレーニングとして上手く機能する場合の効果は大したものだと思うんです。でも、そうやって問題を「妖怪のせい」で片付けてはいけないことは多いし、悪い方に倒れると「妖怪が憑いているから仕方ない」で悪い事をする自分を肯定したり、いじめ的行為を肯定したりということにもなります。都合の良い解釈をするのはなにも大人の特権ではなく。
そもそも、妖怪やら怨霊の類は差別や虐殺などの辛い歴史を「仕方ない」と正当化するためにも使われてきたのだと思います。祟るというのは悪行の跳ね返りであることも有りますが、被差別者の復讐だったりもするでしょう。
 
まだ、物事についての抽象概念が発達してない子供達にとってはこの手の分かり易さはもやもやをスッキリ解決する良い手段にはなります。だけど、それに頼って物事にまっすぐ向き合うことを怠るといつかしっぺ返しが来ます。そうならないようにするのはやっぱり周囲の大人の仕事なので、そこを妖怪に任せないで欲しいんだよな。
いつの間にか、妖怪に心を連れ去られているようなことがないように。