novtanの日常

ネタです。ネタなんです。マジレスする人は撲滅すべき敵です。だからネタだってば!

匿名なんて信用できるかよ!!!

今更な話ですけど。

ニセ医学を検証して正しい情報を発信する医師が,「非実名」(≠匿名)であってはいけないのか? - Togetterまとめ

ことは単純ではない部分と単純な部分に分かれますですね。

単純な部分ってのは、ここでNATROMセンセを批判している人ってのは典型的な「自分の信じるものしか信じない教」の人なんだろうな、ということですね。まあこれも安易なレッテル貼りではあると思うんですが、言説の内容からそう判断せざるを得ないと。

で、単純でない部分。

僕がNATROMセンセを信用に値するって思っているのは今までのブログの記事や議論の積み重ねに拠るものなんですよね。それはそれは長い時間の積み重ね。一方で、書籍でNATROMセンセに出会った人は「この匿名医師というのは何者か?信用に値するのか?」と思ってしまうのは仕方がないことなんですよ。ましてや中身を自分の読みたいようにしか読まないんであれば。

実名の効果ってのはまさにそこにあって、どんなに内容が信用に値しないものであっても、ある程度の肩書があるとそれだけで内容を鵜呑みにさせる効果がある。

そういう点においても、NATROMセンセがターゲットについて「ニセ科学の信者向けではない」と仰っているのは正しい。これを洗脳を解く道具にするのは無理なんだよね。

じゃあこういう本に意義があるのというともちろんありますよね。内容をきっちり読んで判断しようとする人にとってはね。

匿名に対する批判ってのはいろんな角度でなされるけど、特に「事実かどうかわからない内部告発」的なものははっきり言ってあんまり価値のあるものではないでしょう。あと、匿名を隠れ蓑にした誹謗中傷とかね。これはまさに「匿名だから信用出来ない」の典型だと思います。
一方で、公開された(権威のある)エビデンスや検証可能なロジックに基づいての言説においては匿名であるとか実名であるとかには基本的に差がありません。あるとしたら「十分に信用できる名前の人の言説だからソースまで追わない(再検証はしない)」くらいのものか。

なので、例えばNATROMセンセの記事のようなものを匿名「だから」信用出来ないというのはほぼ「自分にはその言説を検証する能力がないことの証明あるいは信仰告白」でしかないと思うんですけどね。