novtanの日常

ネタです。ネタなんです。マジレスする人は撲滅すべき敵です。だからネタだってば!

マイナスを導入する時とマイナスを減らす時の差を意識しちゃう人たち

このエントリ自体は非常にわかりやすいので賢明な読者諸氏は一読をオススメします。d.hatena.ne.jp

で。

また、私には不思議でならないのは、ワクチンについては「健康な人へ接種するのだから高い安全性が必要だ」などと言って、ワクチンとの因果関係が必ずしも明らかでない有害事象も問題視する人が、同じく健康な人が対象のがん検診の不利益については、因果関係が明確であってもあまり問題視しないことである。患者のQOLや後遺症を無視しているのだろうか。

感覚的な話ですが、ワクチンについては「打たなければ生じないリスク」として有害事象を捉えているんだと思うんですよね。その際「打たないことによるリスク」は無為自然のなせるものなので無視(十分に小さいと勘違いしている)。逆にがん検診については「やらなければ生じるリスク」の方を重要視している。これも受けることによるリスクを十分に小さいと思っている。
つまり、どちらも十分に小さいリスクを採用している(と思っている)んじゃないかなあ。ワクチン接種にせよ、がん検診にせよ、マイナスの方向に触れた場合の問題が重篤であればあるほど、そちら側のリスクは過剰に評価される。起きなかったことは評価が難しい(統計的にしか現れない)ということが大きいんだと思うけど

飛行機と電車でどっちが相対的に危険かということに対して飛行機事故をナーバスに捉えているというのと同じことで、事実を客観的に判断するということが人間にとって如何に難しいかということを如実に表しているのがこの問題だと思う。

ただ、気をつけなければいけないのはリスクの評価は常に最新の知見を元に考えるべきってこと。おばあちゃんの知恵は代替手段がなかった昔なら効果的なやり方だったかもしれないけど今はもっと良いやり方があるかもしれない。知恵と経験の産物を無批判にただ受容するだけでは世の中は変わっていかないからね。