novtanの日常

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負けたのは検索エンジンじゃなくて広告

読みまして。

DeNA他キュレーションメディアが起こした“事件”は、検索エンジンが資本主義に負けたということ。 - mediologic

まあ大筋言っていることは合っていると思うんだけど、これが検索エンジンの敗北を示しているかというとそうではないと思うんだよね。
そもそも検索エンジンに僕達が求めているものは何か。正しい情報をとってきてくれること?それおかしくない?ということ。
Google先生は「キーワードについて語っているページ」を見つけ出してくれる。それの価値算定基準は刻一刻と変わるけど、仮にGoogle先生の判定した価値が人類に有益なものであることが確信できたとしても、そこに答えがあると信じてはいけない。
Google先生を始めとした検索エンジンに不満があるとすればこちらの検索ワードをクソサジェスチョンで置き換えることだけで、大抵の場合、本当に求めている情報は適切な検索ワードによって得ることができる(あるいは、その情報はウェブにない)。言い換えれば、雑な検索キーワードで見つかる情報は広告マーケットの世界だってこと。そして、広告検索マーケットの世界は資本主義によって完全に汚染されている。

別に独自性のある情報とか、独自性のある見解とかに価値があると思っているわけではない。そもそもそこここに転がっている情報そのものに価値を置きすぎるのが現代の病巣であるとすら思っている。だから現状は広告マーケットの敗北は一般ユーザーがてきとーな検索ワードで上位に表示されたページにアクセスするという思考の手抜きによってもたらされたものだし、ウェブ黎明期にウェブの住人がクソだといい続けてきた既存メディアの広告よりなお質の悪い結果になってしまっている。

でも、これがユーザーの望んだ世界なんだよね。

単に個人的な見解だけを述べると、Google先生は依然として有用な検索結果を返してくれる。単一ワードで適当に検索した結果で集まってくる情報なんてそもそも価値がないし、その検索ワードでトップを取ることに血道を上げる企業やブロガーの姿は滑稽だ。本当に有用な情報を求めている人間がキュレーションサイトのデタラメさに騙されるなんてのは怠惰の極みだし、リテラシーの低い人達がそこに引っかかってしまうことは遺憾なこととは思うものの、結局のところ「ウェブで情報を探す」という行為自体高リテラシーな行為だということに本当は気づかないといけない。でもこれは既存メディアが「XXで検索!」とかいう広告を流し続ける行為の帰結でもあるとは思う。

現状のキュレーションメディアなるものは絶滅してしかるべきだとは思う。ただ、じゃあキュレーションメディアがパクっている「デタラメではない」情報の元の情報に価値が合ったのか、というと殆どの場合そうとは思えない。結局のところ、キュレーションという行為は(芸術も含めた)エンタメの分野の行動様式であり、そもそも医療やその他の有益な情報の収集拠点とはなりえない構造を持っているように思える。

真に有用(とあなたが考えることのできる)情報は殆どの場合キュレーションメディアにパクられたりしないし、検索エンジンに適切なキーワードでインデックスされているのではなかろうか。