novtanの日常

ネタです。ネタなんです。マジレスする人は撲滅すべき敵です。だからネタだってば!

低俗な笑いとどう向き合うか

保毛尾田保毛男の問題は今の時代に蘇ったから問題なのではなくて、以前から問題だったんだけど、この問題の本質的な課題はこの件が別に「同性愛者を笑い者にしたい」という動機から起こっていることではなかろうということだよね。単に「視聴率を取りたい」。ここまでカリカチュアライズされたキャラクターってテレビ以外では開陳する意味がなさそうな気がするしね。

同性愛者ターゲットの物に限らず、笑いの機能の一つに人を馬鹿にするということはあるし、誰にでも起こる失敗を笑うような事自体はある種の安全弁としては重要だし、異質なものを笑うということもある種の安定性において必要なことがある(怖い、を怖くないに転化するようなことも含めて)と思うんだよね。

その手の話の中でマイノリティーを笑い者にするってのはもっとも低俗でありながらこうかはばつぐんだ!みたいなやつなんだけど、それはそれとしてそういったものに対する面白さを感じる閾値が世の中としてだいぶ変わってきた、というのが今回の騒動の一番の印象なんだよね。少なくとも、まともな大人の中ではあれはもう笑いを誘うキャラクターとしては成立していない。だから心配なのは子供への影響なんだけど、ぶっちゃけもっと面白いものがたくさんある中であれが大きな影響力を持つことはそれほどないのではないかな(ゼロではなかろう)。

今回の件を過剰反応という向きもあるけど、今の時代に限らず、あれが全国ネットにのるということそのものに問題意識を持たない訳にはいかないだろうよ。ただ、ああいった笑いが全く存在してはいけないとは考えていない。そういったものはある程度クローズドな空間で、ある種の合意形成のもとに行われるべき(例えばお笑いライブとかね)であって、お茶の間に流れるバラエティー番組の内容としては極めて不適切ってだけなのではないかな。