novtanの日常

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「美味しんぼ」を振り返る(その1)

ここ最近読んだいくつかの記事と、雁屋の主張を見て急に振り返ってみたくなったので、1巻から順にレビューをすることにする。
そもそも、幼少期~青年期にかけて「美味しんぼ」というマンガに受けた影響は計り知れない。そのときの影響を一度リセットしようという試みでもある。飽きるまでやる。

なお、画像については基本的には使わないので既読者向け。

第1巻「豆腐と水」

絵が若いwwwwwww栗田さん新入社員ですよ。若々しい。山岡さんは無精髭ですよ。ムサイ。そしていきなりグータラぶりにあてられていますな。これはアレだ。世間知らずのお嬢様が間違ってアウトローに出会ってしまった系の話なのだ。

そして谷村部長がまた芝居がかっている。
「社主の大原大蔵翁の特別命令が下ったッ」
「ッ」ですよwwww

さて、第一話は究極のメニューを編纂するにあたり、文化部部員の味覚だめしを行うという話だが、これは出来レース。山岡士郎の味覚が優れているということがすでに織り込まれており、助手探しの企画だということは今見るとバレバレである。

そして適当にやっているように描写されている山岡が「ワインと豆腐には旅させちゃいけない」と書いていたという事実。マジメか。

さて、豆腐は作ってすぐ食べないと風味が落ちる、というこの話のポイント。いやでも豆腐ってそんな作ってからすぐ食べるご家庭内よね~。

第二話はいきなり競馬でサボっている山岡士郎を探す栗田さん。いやいくらなんでもサボりすぎだろお前。集められた食通を面罵する山岡。食通のありがたがるフォワグラに対抗してアン肝を「わざわざ取りに行く」。アホすぎる。
自然そのもののアン肝と人工のフォワグラどっちが旨いかなどという愚かな問に答えられない食通共のせいで調子に乗る山岡であった。
第三話は名人と祭り上げられている寿司職人に対抗して真の名人(よぼよぼの爺)の寿司を喰わせる話。CTスキャナで証拠を見せるというwww今見るとCTスキャンである必然性が全くわからない。
第四話。京極さん登場。接待を使うのにろくでもない店を選択するという程度の低さを棚に上げて京極さんをケツの穴が小さいと罵る。これどう考えても店選択する時点でどうしょうもない。しかも次の店の選択はホームレス頼みという体たらく。おそらく朝日新聞がモデルであろう新聞社が銀座の店を熟知していないというのはなんだかこうなんなんだろうね。
そして岡星登場、出てきたメニューはイワシの丸干。いやこれ岡星である必要あんのかよ。もう完全にケレンだけで事態を乗り切っている。ダマされる方もどうかしている。仮にこんな貧乏臭いもの食わせよってなんて反応された日にゃ食い物のことがわかってない愚か者と面罵して何も解決せずに終わるに違いない。
第五話。何故かフランス人の料理人をエスコートしている文化部員。国粋主義者の副部長がフランス人を怒らせる。もつ煮を食わせてプライドを刺激した挙句、その料理人に認められてフランスに留学したいという野望ある料理人の足を引っ張るが、何故かそいつは山岡を信用し、リベンジの企画に乗っかる。
日本にもフランス並みの生クリームとバターがあるという本末転倒な方向性でフランス人を倒す。
第六話。海原雄山が堂々登場。親が職場を訪問するなど過保護にも程がある。職場に対する嫌がらせでしかない。この後の海原雄山の東西新聞社に対する邪魔のしっぷりはどう考えても威力業務妨害レベルであろう。
さて、天ぷらを上げる前に天ぷら職人の良し悪しを見極めるというトンデモ勝負を行う二人だが、職人のプライドに対する配慮など一切欠けている非人間的な行為を嬉々として行うことにはどうにも気持ち悪さを感じざるを得ない。手と口と歯を見せろという山岡の行為の意味は整髪料やタバコを忌避している。嗅覚が鈍感だから油の劣化がわからないという理由だが、油の交換なんてまともな店ならルーチンだろうから理由にならない気がする。
そして、文脈的に試験を決めたのは海原雄山だが自分のみ天ぷらの上がる音の録音テープを持っているというチート行為で勝利する海原雄山がなぜ勝ち誇るのか。
「よく覚えておけ!!料理は人間が作るものだ、どの職人がうまい物を作るか作ってみるまでわからん者が得意気に食通ぶりおって!!」いやいやそれはちょっと雁屋先生もアブナイんじゃないっすかね。
第七話。山岡をかばった大原社主が美食倶楽部から除名される。ただその後提示される会員ハードルの高さを考えるとそもそも会員になれている事自体が奇跡。
「何だこの店は!!」
皿をひっくり返す雄山。一徹か。いくらなんでもお店を汚すという行為を不味いという理由で行うのは単なるチンピラである。出汁が全くなっていない高級料亭が存在すること自体が疑問だし、事故で入院した板前の代わりに入った板前の腕がいまいちとか経営者何している。
で、どんなに叩きこまれていると言っても所詮素人の料理にごまかされる雄山。お前本当に前話で偉そうな口を聞いたのと同一人物か?
第八話。ニューギンザデパートの板山会長に取り入る山岡。野菜の活造りとかさあ…
で、銀座で泥付き大根を売るとか、TPOって知ってる?
挙句に名産名品売り場にすらクレームを付けるという横暴っぷり。
第九話。栗田さんのおばあちゃんが食い意地でボケを治す話。養鶏場の問題というのは当時は存在したし、今も無縁ではない。社会問題に対する問題提起としては重要な回。
しかし、だからといっていきなり家で養鶏を始めるってのは極端すぎるだろ。栗田家の郊外っぷりが際立つ。

第2巻「幻の魚」

第一話。中華街の中華料理屋にクレームし王大人じゃなかった周大人と知己になる話。東坡肉は単なる豚バラ煮込みではないということだけ覚えた。
第二話。シマアジを振る舞って招いた子供にイマイチと言われて怒る大人げない人間に活け〆のシマアジを食わせる話。活け〆という存在を覚えた。
第三話。屋台の蕎麦屋のにーちゃんをいたぶる話。中松警部登場。警部?
第四話。生意気な外人へ腕は確かだが場末のフランス料理を利用して復讐する話。醤油が牛肉に最適という国粋主義が登場する。
第五話。町中で包丁を振りかざす危険な外人が登場。付け焼き刃の修行で日本人の板前に勝利する。相手が悪かったな。
第六話。ドイツ料理のシェフの過去を取り戻させる話。特段学ぶべきものはない。
第七話。海原雄山に葉山の根付きのサバを生で食わせる話。食通気取ってるくせに根付きの鯖を喰ったことがない上に、そうは言っても所詮鯖なのにそれが最高であるということに反論できず器にいちゃもんつける雄山。どうも初期の雄山は単なる小物にしか見えなくて後年の偉そうにしている雄山とギャップがありすぎて困る。
第八話。どう考えても自明の問題であるラーメン作りの話。原因に気づかない時点で料理人失格である。

まだこの辺りのお話は大きな問題もなく、人情噺の延長線上に留まっている。