仕事が遅い原因は大きく分けて2つある。仕事のやり方がまずいか、能力が劣っているかだ。
仕事が遅いというのは、つまり一般的に求められるレベルに達していないという意味であり、全然難しいことではない。しかし、仕事が遅い人というのは、ある一定数いる。
彼らは特別能力が劣っているわけではない。それどころか、私より能力的には上の人達だってたくさんいる。
「仕事の遅い人」が読むだけで絶対に仕事が早くなる方法 - さようなら、憂鬱な木曜日
「全然難しいことではない」の解釈を誰かPlz
仕事においてまず一番初めにすることは、綿密なスケジュールを立てることだ。これに尽きる。この作業が仕事の中でもっとも重要だと言っていい。ここにはある程度時間を掛けたってかまわない。
僕の知っている人は1ヶ月の綿密なスケジュールを立てるのに1ヶ月かかります。働けよ。
次に、やらなければいけないタスクをふせんに書いて、このマトリックスの該当する部分にペタペタ貼っていく。
僕の知っている人は明日のタスクを洗い出すのに午後いっぱいかかります。あれ、今日のタスクの残りは?
ここで言われるような作業の仕方がまずくて仕事の出来ない人は、「捌く」能力に欠けていることがほとんど。一部の領域の仕事を除けば、仕事を捌くことが非常に大事で、それを実現するための手段としてここで言われている2つのポイントは確かに重要なんだけど、仕事を捌けない人はここで言われていることが決定的に出来ない。で、これを力技(つまり時間)でやり切る事のデキる人は能力的にはギリギリ及第点ではある。無論、捌くこと以外の部分が突出しているのであれば、捌く力は外付けにしてあげれば良い(つまり、タスク振り分けとスケジュール管理をする役割の人が入れば良い)。
ということでわかったと思うんだけど、仕事が早い=自分の予定を自分で完全にコントロールするというのはかなり乱暴な整理の仕方であって、とはいえ「あいつ出来るな」の大半は具体的なスケジュールを立てるかどうかは別として、するするっと予定がこなされていく状態を見ていることは確かに多い。
能力がない場合、もっと半端ない。能力がないと一言で言ってもそう簡単なことではなくて、ケース・バイ・ケースの度合いは高い。例えば、プログラマーであればそもそもロジックを考えることができない事もあればまともにコマンドを入力できない事もあればテストの結果を保存し忘れてばっかりだったりもする。綿密に立ててあげた予定の元Aという作業をしているうちにBのことが気になってBの作業をし始めた挙句Bの作業は結局不要だったりもする。なぜそうなってしまうか自分でも説明できない。そうは言っても作業を続ければいつかはゴールに辿り着く。たとえ人の5倍かかっても。と思いきやリタイヤすることもしばし。自分を管理する能力など生半可なトレーニングでは身につかない。
大げさな感じになったけれども、要はここで言われるようなスケジュール管理なんて報連相(これ嫌いな人多いけど)レベルの一般常識でしかなくて、それにも関わらずできない人が多いってのは仕事のスキルってのが自分で身につけるべきものと思っている人が多いからなんだろうけどこういうのは本当は自己啓発セミナーばりの洗脳めいたトレーニングを行わないと本人の特質を超えた成果は出ない。
結局のところいわゆる「性格」とか「性質」と言われているものが仕事の早さに寄与するところは大きいので、わりと乱暴な結論としては仕事を早くしたかったら性格を変えるのがよろしいと思う。
でも、仕事の「出来る」かどうかは早さに依存しないことのほうが多いと思うけどね。早さに依存しないと成果が上がらない仕事はいわゆる「作業」かまたは止まったら死ぬマグロの回遊的な勢いで生きることを求められる外資系ウンタラ的な仕事だけじゃねーかと思ったり思わなかったり。