novtanの日常

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改元のシステム改修で慌てるシステム屋は「無能」か

togetter.com

うーん。正直なところ、「システム屋」が今更慌てている、ということはないと思うんだよね。ここ1~2年で改元対応の案件をやった人も多いでしょう。

改元対応って「新元号を仮で設定して対応しておけばいいじゃん」というのは正しいんですよね。んで、平成って30年間あったのですよね。平成元年って1989年であり、まだWindowsが2.0…ようはほとんどの人が使ったことがないレベル、メモリはKバイトの時代、HDDなんて超高価、のところから始まっているわけですから、少なくとも平成の初めに作られたシステムは改元のことなんて考える余地はなかった可能性はあります。え、でも明治~平成の元号を取り扱っているんでしょ?と思うかもしれないけど、新しいデータしか扱わないシステムは平成だけ対応できてれば良かったりしますよね。そうすると、色んな事情で「平成」ってコードに埋まっているシステムが多いわけです。まあ、明治大正昭和平成の入力プルダウンだってハードコーディングされてたりしますよね。

「んなこと言ったって天皇だって急に崩御することあるよね」はいそのとおり。だから和暦そのものが実は社会システムにとっては脆弱性であって、かつ、その脆弱性が放置できないレベルにまで電算システムに組み込まれていくというのが平成の歴史だったわけです。昭和から平成に切り替わった直後何があったかは古老の証言を待ちたい。でも昭和64年とか手書きで訂正とかでなんとかなったんだと思うんだよね。ちなみに硬貨は金型作り終わるまでは新元号の硬貨は発行できませんね。

さて。平成の「当時最先端いま負債」なシステムについては潤沢なお金を掛けるのであれば元号を動的に変更できるようにする対応をやればよいわけですね。あくまでお金があればね。何しろこれは国の制度ですから対応しない訳にはいかない(ので、元号の使用自体を止めてしまう、にかじを切ったシステムもたくさんあると思います。外部と元号でI/Fしていなければそれは可能)。一番怖いのは画面や帳票などのデザイン要素があるところですよね。多少はみ出るとかならともかく盛大にずれたりして。これは「そういう作りにしているのが悪い」というのは流石に酷で、何年前に作ったんだよって話なので。早く決めて欲しいってのはそういう部分を確認する時間が欲しいってのもあるし、ものすごい想定外の事象(前例からするとないと思うが文字数が変わるとか、一般的なものではない漢字を使うとか)が絶対にないと言いきれないから、というのもあります。いずれにしてもこんな話はシステムを実際に握っているお客さんが何は問題、何は問題じゃない、とかをちゃんと切り分けて考えていればそれほど大きな話ではないはずなんだけどなあ。