novtanの日常

ネタです。ネタなんです。マジレスする人は撲滅すべき敵です。だからネタだってば!

何かを公開するときは批判や研究にナイーブになる前に、悪意にナイーブになろうよ

ほんと批判とかかわいいもんだと思うぜ。

二次創作がグレーゾーンだから著作権が云々、みたいな話は本質的にはフェアユースが解決すべき問題だし、フェアユースがフェアであるためには使う側の態度もフェアじゃなきゃならず、つまり、アメリカでしばしばお金が絡むファンアートが許されるのはそのへんの精神の根っこを感じるよね。

グレーゾーン云々の話で言うと、ぶっちゃけ二次創作界隈が「マーケット」になってしまっている点が大きいんだと思ってる。

閑話休題。

著作権に限らず、法律が健全に機能するのは大抵においてそれを意識するのが「善人」だからにほかならない。某漫画転載サイトの話もそうだけど、こういった法律は紛争を解決することが基本機能であり、著作権があるから権利は自動的に守られるわけではない。ましてや、適切な引用を行われてしまえば紛争自体が存在しない。つまり、法に違反しようがしまいが、「悪意」に対してはとてつもなく脆弱なのが「公開」という行為だ。悪意の幅をある程度自分でコントロールできた時代ならともかく、インターネットがそれを無限に勝手に拡張する今の世の中においては公開におけるリスクは限りなく増大している。悪いことに、そのリスクは過去に遡って適用される(つまり、かつて同人誌の奥付に真面目に本名や住所を書いていた人など)。

現実の拡張としてインターネットが登場した世代(我々だ)はそこを意識的に捉えて行動しているので匿名での活動をする人が結構多いし、現実の世界ですでに公人として活動していた人はインターネットを公の延長と捉えて行動していることが多い(これが匿名・顕名派と実名派の最大のギャップだと思う。すでにあるリスクはリスクとして捉えない人が実名のリスクなんて言われてもね、的な)。インターネットが単なるローカルコミュニティーの一つだと思ってしまっている第三世代の人間(ラベルはてきとーだぞ)にとってはそういったことはそもそも考慮外、なのかもしれない。

とにかく、悪意というものは自分のコントロールの埒外にあるリスクであり、文句なんて言うのは言って受け止めてもらえるだけ運がいいのだ。もちろん、そういった悪意に対して立ち向かっていくのは僕達の大事な課題だと思う。でも、もし悪意じゃないもののリスクに脅威を感じているんだとしたらその脅威の感じ方はとんでもなく甘いし、脆弱だよ。悪意によって行われることに対してどれだけリスクテイク出来るのか。そこを常に考えていれば悪意のない行為によるリスクなんてそれほど大きな問題ではないかもしれない。