novtanの日常

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渋谷の東急ハンズがなくなるにあたり

エモい話を書きたいと思うんだけど、渋谷についての思い出って直接的にはあんまりないんだよね。なので単なる昔話だけど。
僕は東京城北部(で良いんかな…農地だろって言われそうだけど)の人間なので、渋谷には幼少期はあまり縁がなかった。横浜に親戚が居たので年1回渋谷の東横地下でお土産を買って当時は他にはなかった自動改札をくぐって小旅行、というイメージなのでいくらハチ公がどうのと言われても街に出ること自体がほぼなかった。
だから大学生になって初めて渋谷の街を歩くことになったわけだ。チーマーが闊歩していたのは一世代前だから、もうそういう残滓もなく、学校の帰りにちょっと寄っていく街だったけど、それは副都心線がまだなかったから、というのも大きい。なんたって、東横線とJRの乗り換えというのはそれなりに「寄り道を誘う」雰囲気が出てたんだよね。

とはいえ、別に渋谷のどこの店に思い入れがあったのかというとそこまでのイメージはないんだよな。あくまで外来者だと思っていた。

タワーレコード

神宮通りのほうね(昔の店舗は知らない)。昔、書いたことがある、元々池袋のWAVEにいたバイヤーさんが一時期(恐らく)タワレコにいたので、好みのCDがちょいちょい入る先として足を運んでた。でもちょっと遠いんだよね。なのでそこまで頻繁には行かなかった。他のタワレコと印象が違ったのは、1階で結構イベントやっていて人が群がってることが多かったなーってくらいかな。

ディスクユニオン(多分2号店。地下のやつ)

とにかく、ジャンル問わずレコードが沢山売ってたのでジャズのCD化されてないレコードを探して定期的に漁ってたんだよな。いい店だった。

まんがの森

当時アメコミにハマってたんだけど、渋谷のマンガの森はコミック・ブック(リーフ)を定期的に入荷していた(結構早かったと思う)ので、定期的に買いに行ってた。丁度その頃マーベルがエイジ・オブ・アポカリプスを開始した時期だったので、何誌も買わないといけなくてアコギな商売だなあこれって思いながらも買ってたんだよね。まんがの森も別の街の店舗ではあまり取り扱っていなかったので、そういうサブカル感のマッチ度合いが渋谷なんだろうなと思ってはいた。

ボウリング場

年一のサークルイベントの後は大体渋谷で飲んでて、帰れなくなってボウリング行く、みたいなのがお決まりのルートだったけど、未だに渋谷にはちゃんとボウリング場あるよね。行ってたのは多分今もあるESTのところだと思うんだけど、こういう遊びがなくなってしまうといよいよ渋谷もよそ行きだけの街になってしまうよなあ、というイメージはある。

ペンギンズバー

二次会といったらここ、朝まで飲むぞ的な。サントリーがやってた店みたいだけど、そもそも「北の家族withペンギンズバー」なので居酒屋なんだよね。なんだけどみんなペンギンズバーって言ってた。とにかくここは学生が騒ぐための場所みたいになってて、恐らく渋谷とはなにかというとここだという人がそれなりにいるんじゃないかなあ。だから、僕の知ってる渋谷はここがなくなっちゃった時点でもうほとんど知らない街になっちゃったんだよね、という印象なんだよ。

正直、東急ハンズには数えるほどしか行ったことがない。だって池袋にあったしね。LOFTにしても、西武にしても、池袋文化圏に住んでいると特別感はない。だから、特別なのは東横のれん街であり、109…はちょっと行くところではないか…BUNKAMURAであり、宇田川町交差点のファンタジア(アドーアズ)であり、ペンギンズバーなんだよね。魔改造されてしまった今の渋谷も、ぐちゃっとしたガード下の古い飲み屋は生き残ってるし、よく見ると混沌としているんだけど、井ノ頭通りらへんのしょうもなさというか、センター街の汚いところにいる場違いなのかと思うとそうでもない感じの若者たちとかが他に行き場がなくてしょうもない感じにたむろってる感じみたいなのはまだそこはかとなく残っている(のにインバウンドの人出が加わってカオスになってるんだけど)。
だから、僕らの世代が見えてないところにまだ渋谷のアイデンティティは残ってるんだろうな、と感じなくもない。
もう青春の街というよりはおっさんノスタルジーを一部だけ残して魔改造されてはいるけれど、それでもおしゃれなようで小汚い、隠しても隠しきれないアレな空気をまとった街であることはまだ変わりきってはいないんだろうな。