「あら、あなたはちゃんとお手伝いしていて偉いわね、それに引きかえ…」
みたいな話はよくあるんですが、だからといって何かの特性や行動を褒めることが必ずしもそれをやらない人、持たない人を貶めているわけではないんだよね。ところが、ポリコレ的な文脈の中で「差別だ」みたいに批判されることがままありますよね。
こういう話を突き詰めていくと、規範とか、倫理とかも全く意味をなさない。人間としてあるべき姿を思い描くこともできないよね。
「あなたは差別をしなくて偉いわね、それに引きかえ…」
であれば「差別者を貶めているのか!」みたいな批判はナンセンスだよね。だからといって「これは差別的な文章だ」というのもなんかおかしい。
人間とはどうあるべきという「指針」があるとして、そこから外れた生き方を「人間ではない」と否定することも意味がない。だからといって、指針自体が意味を持たないわけではないよね。ただ、それが「一つのあり方であり、そこから外れたことを否定しない」と考えれば良いだけのはず。多様化ってのはそういった考え方をベースにしていて、ある種の「正しさ」を規定すること自体を否定しているわけではないと僕は思っているんだけど。