novtanの日常

ネタです。ネタなんです。マジレスする人は撲滅すべき敵です。だからネタだってば!

でかいシステムの総合テスト

銀行業務であればだいたいこんな感じですよね。

1.オンライン打鍵
 口座開設、現金入出金、自行他行振込、融資実行、回収、外為関連、対外接続等
2.外部チャネル
 対外接続、連携提携システム、全銀ネット等
3.勘定系バッチ
 日計、総給振、融資回収、利息付与、日銀ネット決済等
4.情報系連携
 バッチデータ連携、営業支援系データ更新、与信関連データ更新、リスク管理系データ更新、業績系データ更新
5.EUC還元
 還元データの旧システムとの比較

で、以上の処理が全部辻褄合っているかを確認しなきゃならないわけです。特に日計とかリスク管理系とかは基準日がちょっと違うだけで数字がちょっと合わないんだけどどこが間違っているかすぐに分かったりしないので大変ですね。

ってな事を考えると某みずほの「どっかの品質が悪いだけで延伸の金が莫大にかかる」というのもそれなりに妥当性があるし、これがちゃんと出来なければ結局何も出来てないのと一緒なのでちゃんとやらなければならないわけですね。

既存のシステムがあって、それを作り直すってのは特に制度やら商品に縛られている金融業では大変むずかしい話で、本当は統合のときにやっちゃえば「銀行くっついたんで多少数字違うのはしょうがないんです」って言えたかもしれないんだけどね。

逆に言うと、新しい銀行はそういうしがらみがないので作るのは楽です。ネット銀行がスピード感ある構築をやっているのを見て「メガバンクはクソ」とか思っちゃうのはそういう視点が足りない。でも、当然こういう状態が続いているのがサービス構築力の差になっているのでどうやったってみずほは今のシステム更改はやらなきゃならないことだったし、やった結果としてスピード感が出るのかどうかがもっとも重要な課題なんですよね(という意味で、業務として現行踏襲を錦の御旗にしていたところがあったとしたらそこからコンセプトは崩壊しているかもしれませんが)。

で、みずほに限らず、古くから電算機に依存してきた業務を持っているでかい会社は少なからず同じ課題を抱えていることが多いです。諸悪の根源は「前と同じことが出来なくてはならない」という思想なんだけど、そこから自由になるのはでかい会社ほど難しいんですよ、というのが大企業病の本質では有りますね。