novtanの日常

ネタです。ネタなんです。マジレスする人は撲滅すべき敵です。だからネタだってば!

同じ歴史でもこんなに違う見え方

立場変われば世の中の見え方も変わりますなあ。

私が自分のPCを買ってネットを始めたのは98年だったが、当時はヤフー掲示板をよく見ていた。
野球やJリーグ、芸能人のゴシップなどのカテゴリが盛況で、大勢の人が書き込んでいた。
ようするに、90年代末期の時点でネットはすでに相当カジュアル化、一般化していたのだ。

なぜ一般人はネット史を捏造するのか - 夏男ノート

「大勢」というのは定量化されていない。やり直し。それ言ったらインターネット以前にパソコン通信で「大勢の人が」書き込んでいた。でもそのことを一般化と言うのは言いすぎだし、1990年代のインターネットというのはようやく「一般化し始めた」程度のものでしかなかった(と、僕の目からは見えたが)。
参考までに2000年時点のインターネット接続環境調査(Impress調べ)を提示しておこう。
PC Watch読者環境調査結果
この圧倒的なISDN!!!1!
PCWatch読者というどちらかというとマニアックな環境においてなお56kbpsモデムがかなりのシェアを持っている。一般人推して知るべしである。

これも嘘。サイトを作るのにhtmlの知識は必要なかった。
私は2000年1月に自作曲のMIDIデータを公開するサイトを開設したが、
ホタルというホームページ作成ソフトを使っていた。

なぜ一般人はネット史を捏造するのか - 夏男ノート

もちろん嘘ではない。htmlの知識は基本的には必要だった。しかし、それを補うツールがあったのも確かで、でもちょっと凝ったことをしようとしたら結構高額なソフトが必要だったし、そもそもブログツールが出る前は動的なページを作ることは素人には難しい(頑張っても掲示板の設置程度が関の山)な状態だった。初心者一番のハードルはhtmlファイルのサーバーへの設置だったものだ。(そういえばよくリンクがc:\~ユーザー名みたいなページも見かけたものだね)

いずれにしても、「一般人」という空気感は少なくとも当時は「自分の周りの人」と「テレビで紹介される「一般」」くらいしか材料がなかったわけで、誰があっているというわけでも間違っているというわけでもないと思うし、ただこの件について言うとしかるべき統計資料を見れば普及率なんてのはわかるはず。例えば以下。

http://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/field/data/gt010102.xls

まあ実際のところ、YahooBB!のモデムばら撒きは最後の人教をしただけであって、そもそもYahooBB!の登場自体が決定的にインターネット普及率を押し上げている。2000年に大幅に増加したインターネット利用世帯数は2001年のYahooBB!設立に合わせて爆発的に増加、2003年にダメ押し、という傾向が見て取れる。

個人史の誤りに対して事実をもって反論するんであれば客観的なデータは必要だろうね。