僕は決してマイナンバーカード否定派じゃないんだけど、直近の動きがひどすぎて実は止めたいんじゃないのマイナンバーカードってすら思えるようになってきている。
そもそも、マイナンバーカードとマイナンバーそのものはちゃんと切り離して考えたいんだけど、振り返ってみるとさ、最初に通知カード配られたときに「この番号は他人に知られると良くないから基本見せないように」と散々言われたし、会社での手続きで使うときもコピー取って手渡しじゃなくて態々メール便で送るようにってなってて、身分証として使えるマイナンバーカードの券面に堂々と番号印字されているのもすげーなって思ったし、番号の部分を隠せるペラケース配布したのも更にすげーなって思ったわけ。褒めてないよもちろん。
そんな重要なマイナンバーなんだけど、民間利用においてやっぱりネックになるのはマイナンバーそのものを使うこと。でも、マイナンバーを直接利用しなくてもマイナンバーとの紐づけが確認できる手段さえあれば番号自体は別に知らなくてもいいんだよね。民間のユースケースにおいては。銀行口座のマイナンバー登録は本質的にはおかしいと思っている。ただ、本人の情報と口座を紐付ける事自体はいろんな社会情勢からして仕方ないとは思うけど。
で、マイナンバーカードなんだけど、マイナンバーカードの本質は券面にマイナンバーが印刷されていなくても本来は達成できる。ただ、制度が始まったタイミングでそのインフラが整備できなかった（間に合わなかったのか、する気がなかったのかはしらない）という点で時期尚早感があったよなあ。結局、公的個人認証サービスと連動しないのであれば、券面印字情報を使うしかなくて、かつ、マイナンバーカードに振られる番号がマイナンバーしかない、という状態（ここだけでもマイナンバーと別の住民番号的なものにしとけばよかった気がしなくもないけど）で身分証明書としての体をなすためにはこうするしかない状態で作られてしまった。
でも、公的個人認証サービスがようやくちゃんと機能するようになり始めたので、マイナンバーカードあらため個人認証カードにすればよいんじゃないかなって考えていたりした。券面にマイナンバーなんて書かなくてもいいし、番号がどうしても必要なら照会サービスで本人確認すれば良い。
と思っていたのを「暗証番号なし（＝証明書機能なし）で発行します」って話が全部燃やして灰にしちゃった。マイナンバーカードは未来永劫マイナンバーカードであることを運命づけられた。ああやだせっかくそうじゃない未来があったっていうのに。
これ、デジタル庁の誰が無能だったからそうなったのかという話にもうすでになっていると思う。せっかく民間の人（＝役人としての忠誠心がない人）がいっぱい関わってるんだからさ、YOU暴露しちゃえYO！って思うわ。
