Xでもいくらか書いたんだけど、どうもモヤモヤ感が残ったので改めて整理することにしました。個人の感想ですよ。
ロットという表現について
今や裏(あえてこう言っておく)二郎用語みたいになっている「ロット」ですが、一般的な感覚からすると「客が流れ作業で食わされる工場のイメージ」だと思うんですよね。だから、誰かがロット乱れとかいい出したとき(これは吉野家コピペばりに有名になった二郎コピペで頻出する表現としてがおそらく初出というか、源流だよね)に随分自虐的な表現するじゃん(当時も二郎の写真を見て豚の餌とか批判する人もいたくらい、まあ正直絵面がキレイなものではない二郎に対してロットなんて言葉を使ったらそりゃもう俺らは豚ですって宣言しているもんだろ)って思ってたわけです。今やロットというのは大体同時に麺の量をきかれて同時に着席する単位として認知されているのかも知れないけど、依然としてそういったニュアンスは(特に二郎を嫌う人からは)あるだろうし、そんな言葉を「お店側が使う」ってのはやっぱり大事件ですよ。二郎が好きな僕としてもちょっとそう思うんだから、二郎になんの思い入れもない一般人にとってそんな掲示がされてる店を見たら「なんだこの終末感あふれる店は」って思ってしまうのはやむを得ない。
ましてや、この用語は「ロット乱れ」というように、素人()の客をディスるニュアンスで使われ始めていたはずなんだから、そのお店や二郎各店に対するイメージの低下は避けえないよね、という話です。とはいえ、イメージの低下とはなんぞや、という話でもあります。そもそもそんなに低下して困るイメージがあるのかというと、ないはずなんだが。だいたい、二郎にSNSは不要なのでは?(この話はまた後で)
二郎とはルールが厳しい店なのか
30年前のことを思うと恐ろしいくらい二郎の看板や二郎系を名乗る店は増えました。(アンチから)豚の餌とも称されたビジュアルはかけらも変わってないのになんで好き好んで並ぶ人がこんなに増えたんですかね。そして、お店毎の謎ルールも増えました。昔の三田なんて「注文の仕方」はあった(食券もなかったしね)けど、変なルールはなかったと思うんだよな。並んでるときに「先に麺の量だけ教えてー」って聞かれて出て来るときに必要ならオプション(豚の量とか野菜とか)を申告するくらいで。喋りながらゆっくり食べすぎたり食べ終わって出ていかないのは怒られたけどそりゃ普通だよね。
なので、二郎がルールに厳しい、とか呪文がどうとかいうイメージは支店が増えてから特に言われるようになったんじゃないかと思う。まあ、スタバが流行った結果としてラーメン界のスタバとして呪文がクローズアップされたということかもしれない(独自研究)。でも二郎の呪文って実際に使われてたものと言うよりは二郎コピペのネタの産物だよね(独自研究)。
二郎コピペの代表例
昨日のセカンド - ラーメン二郎 wiki - atwiki(アットウィキ)
(こういうネタ読んで、ロットって言葉を公式に使う気になる?ならないよね?ちょっとやってはいかんことでしたねえ。)
さて、店の数が増えるに従って、ローカルルールが山程生まれた。これは特に行列(周囲のお店への迷惑)に関しては顕著だけどそれは三田の比較的周囲に干渉しない立地とは違うお店はしょうがないよね。食券制が大半だから、先買いだとか後買いだとか、良く見りゃ書いてあるかも知れないけど、単に行列の後ろに並んだ人にはわからんとか。行列し過ぎなのが悪いんだが。その中でも一番問題になるのはやっぱり時間制限だよね。荻窪二郎なんて15分って書いてあるぜ?
でも、良く考えてもみなよ。二郎みたいなラーメン、15分以上かけて喰ったって美味しくないって。二郎系なる喰い物をなんだと思って来店してるんですかね。行列しているから喰ってみよう?止めとけよ。少なめ?二郎の味は量もこみだぞ?硬め?ちゃんとβ化してない太麺食えるのは人間じゃないぞ?
※β化はα化が正解でした。コメ感謝。文章はノリでそのまま残しておきますが読者の皆様α化が正解ですので何卒よろしくお願いします。
そういえば最近は二郎インスパイア系で入門に最適みたいな評価がされてることもあるよね。入門必要なのかwwでも確かに僕も最初は先輩に連れて行ってもらったし、3回行ってハマるかどうかみたいなことも言われてたし(実際友達とかは最初は受け付けない感じだったけど…)、お腹が壊れるのもデフォだったしさ、まあ一般の人がノーガードで行っても困る店だったのは確かだよね。二郎好きな先輩に連れて行かれて伝染して行く。その過程の中で行き過ぎたファンが生まれて変なルールがファンの中で出来上がっていき、稀にお店公認ルールみたいになったりする、という文化に近い何かが発生してしまっている。僕としては二郎とはもっと気楽なものだろうといいたいんだけど、もうそういう概念ではダメな店もたくさんあるのは事実だよな。まじで二郎コピペが現実化した店と客みたいなが発生しているわけよ。それはどうもね。
飲食店とインターネット
ぶっちゃけ、飲食店、特に個人店にとって、SNSやらなんやらは地雷だと思う。特に、十分に繁盛している店においては集客能力がない(飽和しているから)ので、顧客サービス(営業時間や臨時休業のお知らせ、限定メニューの告知など)だけの役割になるし、二郎なんて営業のお知らせだけで十分だと思うんだよね。今回の問題はSNSで批判に反応してしまったことが全て。ここまで書いてきたことって、別に十分に繁盛しているお店にとっては「まあ繁盛してるんだしいいじゃんww」で済む話なんだよね。アホなルールがあろうがそれでも食いたい客が十分集まっているなら問題ないわけ。逆に、有名になりすぎて素人さんが来ることでロット乱れが起きる。二郎喰ったことがある人はわかると思うけど、ロット乱れってよっぽど店があくどくない限り、その分作り直しになるから回転も落ちるし食材も無駄になるから本当に良くないんだよ。今でこそだいぶ値上がりしたけどさ、二郎ってのは安くて腹いっぱい食わせてくれる店なんだから客の方も極力お店に協力することで安くて腹いっぱい食えることを維持しているわけだからさ。
だから、「そういう客だけ来ればいい」というのは本当に正しいと思う(ので、こんなに二郎系が流行っている現状が信じられんわけだが)。だからといって、SNSの使い方を間違っちゃったらそりゃまあ良くないわけよ。多分だけど、直系二郎は(苦々しく思ってる店主はいるかもしれんが)なんも困らないよね。二郎のイメージが落ちて困るのは軽めのインスパイヤ系(=二郎喰ってれば満足みたいな客を捕まえてるわけではない)なんだと思うわ。
おわりに
どうも二郎は過度に評価されている代表みたいな存在になってしまっているのがとても悲しい。一度チャンレンジしてみよう、とかはいいと思うんだけど、情報を喰ってる人に一番向かないラーメン屋だと思う。ラーメン屋?いいえ二郎です。
変なルールとか、態度の悪さとか、やっぱりお店によってはあるし、それを二郎という名前にあぐらをかいているのではと言われるとそうだよねとしか言いようがないよね。それでも客が来るんだからいいじゃんってのが基本スタンスだけど、僕個人としてはやっぱり気持ちよく食べれる店を優先しちゃうので全店制覇目指している人とかではない限り、感じ悪いという評判のお店に行く必要はないと思いますね。なんかブームだからって無理して食べるようなもんじゃないっすよ二郎って。