ニジマスを使った弁当が「サケ弁当」と偽装されていた問題で、消費者庁が「サケ弁当」の表示を続けて良いとの見解を示したことを受け、全国のニジマスで構成されている団体「ニジマスユニオン」は「サケ弁当」の表示撤回を目的に景品表示法違反として食品加工業者を訴えました。
ニジマスユニオンの代表者は以下のように述べています。
「昔はニジマスと言えば子供から大人まで楽しめる釣りのターゲットとして名を馳せていました。我々もニジマスであることに誇りをもって仕事をしていましたが、近年は「海で暮らして加工されるだけの楽なお仕事」を謳い文句に養殖される仕事に勧誘される若者が増えてしまっています。仕事そのものをとやかくいうつもりはないのですが、結果として「サケ弁当」と事実とは違う形で売りだされることに憤りを感じている同胞は多い。今回の食品偽装問題が良い契機となり、ニジマスブランドの復興をようやく果たせるかと思ったらこの仕打。消費者庁は一体誰の方向を向いて仕事をしているのでしょうか。「サケ弁当」が「ニジマス弁当」に正しく表示されることを強く望みます。」
訴えられた食品加工業者は
「訴状はまだ見ていないので訴えの内容についてコメントできないが、我々は消費者の望む弁当を作っていることに誇りを持っています。消費者庁の見解はそれを認めるもので、いまさらニジマスと言われても困惑する消費者だっている」
と述べています。
昨年相次いで発覚した食品偽装については多くの食材から「優良誤認」という認識に対する疑問の声が上がっており、特にエビ業界からは「我々のほうが旨い」とのクレームの声が大きく、本来の意味での「優良誤認」にあたるかどうかが今後の争点になりそうです。
