思えば昔のはてなーにとっての資質の一つは「スルー力」だったと思うんだよね。
まあわりかし「勝った負けたは他人が決めること」って思っている人が多かったのも良かったんだろうか。相手の瑕疵を徹底的に突いて「君がッ 泣くまで 殴るのをやめないッ!」って感じになっていたのも多かったように思うけど基本みんな泣かねえからなー、みたいな。
なので、基本的にはやりあう対象になるのは瑕疵のある理論への攻撃と防御（反撃も含む）であって、客観的に見て蚊に刺された程度の攻撃はスルーしてたんだと思うんだよね。無駄だし。
まあここで無駄だしって思えるのはみんながそれなりに「理論」を打ち立てていて、それに基づいてやりあっていたから議論の対象の範囲が明確だったってことかもしれない。
最近のはてなのもめ事は以前に比べると感情に基づく部分が多いような気がしている。気のせいかもしれないけど。
相手の考え方とか攻め方とかに腹が立つことはそりゃあ多々ありましたけどね。でも人格攻撃なんてされたら「ククク…ついに攻め手がなくなって人格攻撃か…これを切り札に取っておいて後で…」とか考えてたりした人も結構いたんじゃないでしょうか。昔の議論には地雷がたくさん埋まっていて自分でも忘れたころに「お前昔ああ言ってたじゃねーか」って攻撃されるんですよね。でも「それは後のエントリで撤回しています。私と議論をしようというのに過去ログ全部読んでないんですか？」とか返されちゃう世界。
お互い攻撃力が高すぎるとかみ合わない話は「スルーしとくのが無難かな」という方向に倒れがちなんですよね。不毛だから。
今のはてなは相手がすぐに逃亡するから困る。攻撃する側のさじ加減もエンタメ的ではないですよね。プロレスをやるつもりで来たら相手が実弾入った銃持ってたみたいな。
まあなんだ、勝った負けたとは別にプロセスってのは全部見られているわけですからね、その場の正しい正しくないより大事なことってのはあるってことは考えておいたほうがよいかもしれませんね。
