novtanの日常

ネタです。ネタなんです。マジレスする人は撲滅すべき敵です。だからネタだってば!

今のウェブでは本音か建前、どっちかしか主張しづらい

amamako.hateblo.jp

最後のあたりなんてごもっともだと思うんだよ。とにかく、今はネットで議論がしづらいんだけどその原因の一つが程度で話したりとか本音はこうだけど建前はこうだから、みたいな話が通用しなくなってきたことにあると思っている。ちょっとでもスキを見せると攻撃されるってのは昔から変わってない気もするけど、その攻撃の質がとにかく低い。二言目にはダブスタポリコレって出てきて各個撃破する気もないのに撃破した気になって気勢を上げて終わる、という、攻撃される側からすると何をされているのかわからないうちに燃やされて終わり、みたいなね。これ、議論じゃなくて暴力だから。

僕がはてなで書くようになった15年ほど前のいろんなブログを読んでみると(もうだいぶ死んでるけどさ)、かなり攻撃的な人であっても相当持って回ったような言い方を前段に大量に置きつつ、自分の主張をしていた。本来、広く人に何かを訴えるというのはそういうものなんだよ。感情を垂れ流してよしとするなんて野生生物と何ら変わらんと思われていた議論の場においてはともかくにも既存と対立する、あるいはその場面と対立するような主張を行う場合には相応の労力がかかっていたし、受け取る側も労力をかけて応対していた。これが必ずしも正解だったとは限らない(どんなに言葉を尽くしても、伝わらないことは多々あった)けど、「ウェブで」何かを訴えるための手続きとしては必要なものと認知していたんだよね。リアルと違って本音と建前の使い分けを相手にわかるように行っていくのが難しかった、というのもある。だから、対立している論者がオフ会の場で和やかに論争する、ということだって珍しくはなかったと思う(もちろん、その逆もあるけど)。今はあまり「オフ会」という概念がなくなってきていて、「リアルで会う」だけになっているし、リアルであって話したことは大抵はウェブにログとして上げられてしまう。オフレコの場、ということも少なくなったんだと思う(数年前言ったはてなーの会合はそういう意味ではわきまえている人だけが集まってたよねえ)。
そういった、各々の足元を確認する場がない現状において、議論(と呼べるようなものではないと思うが…)が先鋭化していくのは必然だし、それを助長しているのがツールの問題や参加者の広がりなどもう論者側でコントロールできない問題になっているので、これに対抗するためには「リアルでめんどくさい」ところに踏み込むしかなくて、そうすると、まともに何かを訴える場は完全身元保証、それ以外は与太話としてしか成立しない場、みたいな棲み分けにならざるを得ないだろうし、実名の無敵な人に力を持たせないための仕組みが必要になってくるけどねえ。