novtanの日常

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SIerに対するよくある誤解

そもそも、SIerってひとくくりにされがちですが、ベンダー系、ベンダー配下系、独立系、規模の大小、等々によって処し方が変わってくるのは事実で、平たく言うと、SIerが「何を使うか」はお客さんに依存している部分が大きいし、ベンダーあるはベンダー配下で特定のお客さんを専門にしている会社でそのお客さんがレガシー系のお仕事だったりするとまあまあ絶望的な状況になります、というだけですね。

だから、GitHubを使ったら危ないとかそういう話は非常にナンセンスですし、SIerじゃなくても危ねーところは危ねーわけですよ。下手すりゃベンチャーがライスワークとして受託する業務とか、その手の本来守るべきお作法すっ飛ばして「安いです!早いです!」なんてやったりするパターンで炎上するんだよ。

お客さんに依存する=お客さんが特定のものに興味がなければ好きにできる

ということでもあります。SIerなんてITゼネコンの側面があるわけだから、そもそも当然だけど、従来工法をいつまでも推進し続けるわけないんですよ。でも客が寺社仏閣だったらそれなりの枯れた技術を使うわけでしょ。一方で最新インテリジェントビル建てるつもりで「JavaScriptはオフにしても動くように」みたいな要望にうんと言わないのがベンダーの役割なわけじゃないですか。

だから、SIerだってGitはもはや標準だし、継続性が高く予算が十分に確保できる案件ならCICDをきっちり作り込むし、最低でもRedmine、Backlogみたいな有償サービスだってお客さんに合わせて使うぜ、だし、言語はあんまり分散しすぎちゃうとリソース問題が出るから得意分野はあるにしても、フロントエンドはきっちりフォローしないと死ぬので頑張るわけです。IaaSだろうがPaaSだろうがSaaSだろうが、うちはこれしかできません、じゃなくて、お客さんの要望に合わせてうちだったらこうします、という提案をする必要があるし、本当にニーズが高ければクラウドサービス化したりSDK作ったりパッケージにしたりみたいなことをするわけですよ。そもそも、銀行のホストオンラインだってパッケージ(的なもの)を駆使して作られているわけですよ。

ただ、ミクロなレベルで見ると、やっぱり顧客に縛られて最新IT技術という点において身動きが取れない現場が多々ある、というのは間違いない事実ではあって、未だにCVSな現場があっても驚きはしない。逆に言うと、そのくらいの期間、重大な変更なしに存続し続ける、重要なシステムをずっとお守りしてきたわけでもあるんですよ。そういう仕事に今更若手の将来有望なエンジニアを貼り付ける意味はスキル観点から言うとまったくないんですけどね、ビジネスとしてはお客さんが「この後も続けてくれる若い子がほしいなあ」みたいなことを言ったりはしますね。うちだったらそう言われると内製化をおすすめしちゃう気もするけど。

SIerだから、新しいものがうまく扱えない、なんてことはまったくないどころか、大規模SIerの技術開発部なんてそんじょそこらのベンチャーより深く厚く最新技術を理解している人がゴロゴロしてたりしますけどね、それはそれとしても、古い枯れた技術自体にもちゃんとニーズがあり、てことは、価値があり、そういうところで勝負している人もいてそれを単純にバカにすることはできないんですけどね。みんな、COBOLの寿命にチャレンジ、だからな。