novtanの日常

ネタです。ネタなんです。マジレスする人は撲滅すべき敵です。だからネタだってば!

そもそもオタクがキモくなくてどうするよ

PCにまつわるここ最近の論争はどうもしっくりこないんだけど、それは何を守るだ守らないだってのを急に言いだしているからだと思うし、歴史が改変されてしまっているような「事実」が提示されたりするからなんだろうと思うんだけど、そもそもの話として、PCってオタクが「キッモ クッサ」と言われることから守っていたなんて言われても全く実感が無いのはそんなところ守られるべき部分でもなんでもないからなんだよなあ。

オタクがオタクであるのはそれが世間の一般的な価値観とはかけ離れているところで大事なものを持っているからだ、と僕自身は思っていて、つまりオタクがオタクである以上世間にその価値観を「受け入れられる」ことはそもそも求めていない(もし受け入れられてしまったらそれはオタクではなく単なるマジョリティにすぎないわけで)。スポーツだったり、音楽だったり、比較的健全(これは価値観ではなく現在の社会的な位置づけね)なカルチャーにおいても、オタクと名がつくレベルに深入りしてしまったらそれはもう一般人から見てキモい。そうでなくてはオタクである意味がないよね。

それとは別な意味でキモいだクサいだという非難を浴びることはそれはオタクがオタクであるからではないわけでさ、ホームレスにクサいから図書館来るなと言っちゃいけませんよとかそういうのと同列の話であって、「オタクだから」キモいクサい言われることから守られるわけじゃないでしょ。

一方で、(狭義の)オタクカルチャーが社会の前面に浮上することが出来た結果「オレたちのキモさが認められた」と思っているオタクがいるとしたらそれは大いなる勘違いであって、常軌を逸した行動(TPOを弁えないのもこれに当たる)が許されることになったわけではないよね。

(狭義の)オタクカルチャーにしばしばある問題は、当人たちにおいて本来のオタク気質としてのキモさと社会的な不健全さ(主にエロ方面)によるキモさとのボーダーラインを溶かしてしまっている部分ではないかと思っていて、だからこそ「PCがオタクを擁護した」なんていう言説が一定の説得力を持ちうるのではないか。でもそれは全然ことの本質を表しているわけではない。

単純にTPOを弁えない行動は擁護する必要はないし、オタクであることそのものについてはPCで守られるべきことなど何一つないと思う。(狭義の)オタクカルチャーが社会の前面に出てきたのはオタク気質そのものがキモイと言われることを社会が抑制したことによってなされたものではなく、ロックが不健全で唾棄すべき文化である、と思われていた時代から現在に至ったのと同じ道を通過しつつあるだけにすぎない。つまり、単にそのカルチャーを好きな人がマジョリティーになりつつあるってだけだし、その大半の人達は別にオタクそのものではないのだ。