novtanの日常

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SIerの中途採用における無意味なキャッチフレーズ

某銀行の巨大な対応も山場を迎えていよいよレガシーなSIerのレガシーなお仕事もピークを過ぎてきています。これをひしひしと感じるのはやはり中途採用の応募でリーダークラスが増えてきたというところですね。

ところで、新卒採用においては多くの人が「サークルの代表をやって引っ張っていました」とか「バイトリーダーで…」とかの経験を書いたり話したりすることが多いのですが、大抵の場合、「これ、絶対そんなことやってないよね」という地に足がつかないエピソードが多いんですね。この話前にもしたな。別に採用面接において真実性を求めているわけではないので良いんだけど、全員がリーダーであることを求めているわけでもないので自分の特性に合わせた話をすべきだよね、という風に思っていますね。

これは中途採用もおんなじで、特にSIer系だと「チームリーダーしてました」「マネジメントしてました」という売り文句がどうしても出がちなんですけど、採用する側からすると「え、そんな規模で管理しかしてないの?」みたいな履歴も多くて、その時点で不採用ですね。
僕の所属している会社であれば、40前後の求人であれば、まず知りたいのはシステムアーキテクトとしての実力と得意領域であり、実績なんだけど、ここ最近多いのは「効率化して現場の工数減らしました」ってのばっかりなんですよね…いやそんな安定した現場の話じゃなくてね…

SIerってのは新しくサービスを作っていくというのももちろんあるんですが、やっぱり仕事の中心はお客さんの持っている課題をシステムで解決するための提案をしてなんぼだと思っていますし、そのための大前提はピンポイントの技術でも、現場の細かいマネジメントでもなく、まずは大上段のアーキテクチャを考えることができるシステム屋脳なわけですね。でも全体のアーキテクチャをきっちり考えられるアーキテクトなんて(特に現場のSIerには)そんなにいません。もっと問題なのは、どんなにシステムに長く携わっていても「隣の島がやっているシステムのことは全く知らない」で満足しているSEが多いってことなんですよね。そういう人が転職活動するとどうしても経歴にはミクロな世界の話ばかりが書かれてしまう。じゃあ、あなた新しいプロジェクト立ち上げたらそこをリーディングできるの?というのがどうしても読み取れない。技術レベルがわからないからどういうたぐいのプロジェクトであればチーフのエンジニアとしてお客さんと相対できるかわからない。

というわけで、個人的には過去実績のミクロな話はそこそこにして、アーキテクトとしての自分の現在と未来、システムではなく顧客の問題解決をした実績、自分が所属していたPJTの業務知識と今後の業界展望、そういったものを話してくれる人は未来を感じやすいですね。

少なくとも、30代後半以降の人でシステムアーキテクト、業務スペシャリスト、豪腕マネージャ、のどれかにキャッチフレーズ的に当てはまらない人はまあ採用難しいよね、と思っています。