中堅?SIerでITエンジニアを24年務めて転職なしという状況で25年目に突入したわけです。転職すれば給料が~と良く言われる業界ですが、まあ、比較的強度の低い仕事で比較的お給料貰えているので十分かな、と思っています。いうてもエンジニアなので給料=腕力ということではあります。
AIが仕事を脅かす、という危機感はあります。これは個人の仕事の問題としてではなく。正直、個人の問題であれば自分一人食わせる分にはAIの影響はそこまで大きくないです。が、会社の経営(僕は経営陣ではないけど数字を背負っている立場ではある)を考えるとAIによる仕事の変化が会社の業績にどのように関わってくるかがまだ見極められない。もっとも、これはインターネット、クラウド、スマホ、云々で常にやってきたことではあり、生産性観点でいうと常に向上し続けてきたIT業界において一つのファクターでしか無い(これまでに比較して大きいものであるのは確か)なので、どうにかしないといけないというだけではあります。
おそらく、「システムを作るSIerの仕事」自体は本質的には大きく変わらないと思う。AIの活用は「成果物のパーツとして利用する」という点では、これまで作ってきたもので実現が難しかったものが比較的簡単にできる、という点で案件のボリューム(工数売上)に影響する可能性はあるけど、新しい仕事(要件)のネタが増えるという点ではポジティブに考えて良いと思う。ITの現実的な適用範囲が増えるという風に捉えるべきでしょう。一方で、ITエンジニアの仕事そのものへの活用については、一部の作業の効率化が劇的になるだろう、とは思っている。ただ、僕やうちの会社のバリューはぶっちゃけそこではないと思っているんだよね。「ITシステムを作る」ことができる人って実はそんなにいない。コンパクトなシステムを作る事ができる人は多いし、デカいシステムの設計や開発で力を発揮する人もたくさんいるけど、それも含めて、プロジェクトとして成立させて、滞りなく進めていくことができるかというと結構難しいのだ。
これから業界に入ってくる若者は多いと思うけど、おっさん的なアドバイスをしておくと「座学はちゃんとしろ」「転職は目先の給料に釣られるな」「プライベートを大事にしたかったら偉くなれ」かな。これは昔からずっと変わってないし、何回かそれぞれについて語っているんだけど、生存者バイアスがあるにしても実体験として24年も実績積めば堂々と主張してもよかろう。