novtanの日常

ネタです。ネタなんです。マジレスする人は撲滅すべき敵です。だからネタだってば!

2023年4Qのなろう系感想

いい加減、外れスキルに未来はないよ?

  • 箱庭なお話って面白くないよね

転生系、特にループやり直し系(最近のアニメで言うとティアムーン的なやつ)で現世が日本人というモリモリ設定系が結構あるけど、まあしばらくは頭を使って(=プロットの組み立てで)前世の障害を排除していくってなって大体まあそれなりの話になるんだけど、そこから先が物語がないんだよね。そりゃアイディアとして例えば処刑されるはずの未来を回避、となったら処刑されなかったあとの話って多分考えてないわけじゃん。で、大体は領地をもらってそこの発展に尽くしながら国全体の危機に対処するみたいな話になりがちなんだけど、そうするともうアイディアがないから領地を現代風に作り直してすげーってなるだけの何も物語がない話がずっと続くんだよね。こうなっちゃうと国の危機とかもほぼ前人未到のテクノロジーですぐ解決!最初の頃一生懸命考えたであろう頭脳プレイを尽くすためのプロットももはや用意できず、ただただ(物語世界の中では)謎のテクノロジーで蹂躙していくだけの話になる。だったら国取っちゃえよ→面倒だから嫌ってやつばかり。で、極め付きはそういう話になってくると鉄道(またはその亜種としての飛行船的なもの)が出てくるんだよねほぼ例外なく。こうなるとなんでもありになるので世界の寿命が尽きます。はよ終わっとけよ。

  • メシ系を日本に寄せるな

ダンジョン飯がアレだけメシにフォーカスしても秀逸なファンタジーでいられるのはファンタジーであるべきルールを守っているから、だと思うんだけどさ、とにかくコメ、カレー!みたいな話多すぎるよね。「コメは炊くと美味しいんです!(どやぁ」がほんと多すぎ。作中の人物がそういうドヤ顔したところでなんか面白いと思う?僕は思わんけど。で、色々尽力して出来たのはカレーです。うん、なんの生産性もない。普段食べてるものなんだから想像力を掻き立てられることもない。これは創作とは言えんよなあ。
日本風の国が必ずあって、大体東の国みたいになってるのも断然おかしな話なんだよね。想像力をサボるからそうなる。仮に設定で昔の日本からの転生者が~みたいなことがあるのであれば、それだけ文化に影響がある人物が登場した特異点は歴史になっている設定じゃないとおかしいし、それを元に転生者である主人公の立ち位置が変わってくるはずなんだけど、まあ東の国が出てくるのは物語が悪い意味で煮詰まっている(もう水分ないよ!)証拠みたいなものだから、そんな設定矛盾せずにつけられないしね。

  • 悪役xxのテンプレが悪役じゃないせいで悪役じゃない悪役主人公が大量に出現している

コピペの巣窟なので、ちょっと流行ったテンプレがそもそもタイトル詐欺だったとすると、タイトル詐欺の部分までコピペな話が大量に出現する、というのはなろうの宿命だとは思うけどとにかく酷いな。

  • 外れスキル、本当に外れスキルだったほうが面白いのでは

いやね、実は最強でしたっての、典型的な「世界がバカ」な話にしかならんよね。魔力0のテンプレとして実は振り切ってましたとか実は生まれつきじゃない鍛え方がありました、みたいなのと一緒で、きちんとバックグラウンド(気づかれなかった原因)を設定しておかないと単なるバカの集まりな世界にしかならない。それと一緒で外れスキルが実は最強でしたってのよっぽど変なスキルでない限りは不自然極まりないよね。特に「幸運」みたいなのって字面的にも最弱にするの難しいぜ?
とはいえ、これネタそのものが悪いんじゃないこともあって、そもそもなろう的なものって、わりと早い段階で読者を掴む必要がある、となるとこれ系の話って主人公が秒で有用性に気づく必要があって、そうすると気づかない周りが相対的にバカにしか見えなくなるのが構造上の必然になってしまうんだよね。だから、話の大ネタとしてこれが面白くなるルートはほぼ詰んでいて、よっぽどの力量がないと使いこなせないネタってことではある。

  • 勇者の母ですが~の件

コミカライズの件ですが可哀想ね。魔物が必ずしも悪ではない世界観の話としては至極まともな設定と人物で描かれている(ちょっとうじうじし過ぎなところもあるけど)し、話の展開もコンパクト(コンパクトすぎる気もするけど)で上手く完結できそうだしね。漫画家と原作者の関係が良好なので、次の機会があると良いですね。

  • 異世界を舞台にして現代日本の日常系を書いてる。何を言っているのかと分からねーと思うが以下略

メシの話もそうなんだけどさあ。異世界転生なんて価値観ギャップに永遠に苦しんだりするもんだよ。そうじゃなくて、現代のモラルを簡単に広めて周りが納得して日本化する、あるいは逆に現代のモラルを完全に失って旅の恥をかきすてまくったりするだけの物語って結局作者の稚拙な願望をただただ連ねているだけの読んでる方がつらい話でしかないわな(これがある程度読者を集めるんだから謎ではある)。まあ、夕刊紙に連載されていたエロ小説みたいなものと思えば納得感はあるんだけど。