novtanの日常

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新作音ゲー「ワールドダイスター 夢のステラリウム」はなぜ苦戦しているのか

先週サービス開始したけどその前に結構なプロモをしていて特にガチ音ゲーマーにプレイさせてその部分はだいぶ公表で期待が高まっていたバンナムIPの新作音ゲー「ワールドダイスター 夢のステラリウム」についてです。長い。以下夢ステです。

どうやら売上が苦戦しているようなんですが、さもありなんという感じもするので雑感として残しておきます。

音ゲー部分のUIについては集大成感がある

先行スマホ音ゲーによって積み上げられてきた、プレイオプションや楽曲絞り込みについてはほぼ網羅していると思われるレベルで非常に手触りは良いです。唯一不満があるとするとマルチでのプレイ後、普通にOKボタンを押すと再度同じメンバーでプレイするかを問われるところ(他のゲームはそれ専用のボタンなど押さない限り、メンバー継続の動きにならない)。野良マルチでやっていると毎回バイバイするのが当たり前なので、要らないワンクッションが挟まれている感じします。

全体的なUIは…

これ、プロセカに似すぎていると言うか、だいぶそのままなんだけど、開発絡んでるのかな。絡んでなかったら流石に似過ぎだろうと言うか似ちゃうのはしょうがないと思うけどテイストがそのまますぎるだろ、というところがありすぎ。

楽曲について

オリジナル曲自体はまあまあ良い感じがします。一部を除いてクソ長い曲もなく、その点はよい。何より良いのはスマホ音ゲーの最大の問題である「効率曲」の概念がほぼないこと。効率曲ってのはプレイ時間が短いわりにポイントが稼ぎやすい(時間効率が良い=課金者が喜ぶ効率曲)ものと、プレイ時間が長いかわりに得られるポイントが多いもの(時間効率が悪いが、アイテムなどの消費を押さえてポイントを稼げる=無課金者が喜ぶ効率曲)があって、この2つが対立するだけではなく、同じ曲ばかり選ばれることでヘイトが貯まるという問題もあり、結構なガンなのですがこのゲームはプレイ時に消費するスタミナ的なものが曲の長さに完全に比例するので、少なくともその辺の問題は起きません。まあ、プレイ後得られるアイテムの量とかによっては効率の概念は出てくると思いますし、曲演奏時間以外の時間も加味した真の効率となると曲の長さだけでは計算できないのでなんとも言えませんが…

曲自体はまだ少なすぎるので評価しづらいところはありますね。

譜面の難易度について

最高難易度の開放について条件(特に開放後のプレイについて)がよくわからないところがありますが、概ね、よくできた譜面になっていると思います。最高難易度は難しすぎる感じがするんだけど、それが開始時点で完全にシステムとして組み込まれている、というのは「ハードルの高い音ゲー」という印象を与えてしまうのが難点か。最高難易度できなくても人権があるよ、という雰囲気、空気感が出せるかどうかは運営のバランス能力にかかっている。まあ、一部の頭おかしい難度の音ゲーに比べたら普通ですけど、このゲーム、本質的にはキャラゲーだからなあ。

キャラゲーとしては?

保留。というか、メディアミックス作品で開始しているのに現状の知名度が低すぎませんかね。なお、舞台設定が現実の日本とリンクしていない能力バトル物だということが先行のガルパ
プロセカ等と大きく異なるのと、メインのテーマが音楽ではなく演劇だということがそもそも作戦ミスにも思えるんだけど…必然的にミュージカル的にならざるを得ないんだけど、それだけで押していくの結構難しくないですかね。で、能力バトルのせいでキャラの特性が難しい感じになっていて、どんなにシステムが良くできていても「よくわからない」になっている。キャラの言動も過度に芝居がかっている感じもある。なんかこう、ケレン味がありすぎなんだよなあ。全員ハロハピのガルパみたいな?

課金要素に関わるシステムについて

うーん、これが最大の難点なんですが、システムが複雑すぎなんですよね。UIについて全部盛りなのはよいんだけど、いわゆる「スコアを出す」システムについても全部盛りで、何を優先すればよいかわからないし、何に課金すればとりあえず強くなるかもわからないし、とにかく、費用対効果がわかりにくい。先行のゲームはまあまあシンプルで、とりあえずキャラのガチャ引いてプレイしまくれば良いんですよ。育成のためのアイテムが足りないってのも基本的には死ぬほどキャラのガチャを引けば済むだけ。しかし夢ステは何をすればよいのかぱっとわからないので特定のガチャなどに注力することを躊躇させるものがあります。おそらくここが最大の問題ですね。

そもそも音ゲーが飽和していないか?

PhigrosとかArcaeaとか頭おかしい感じのガチ音ゲーとかはギミックも新しい感じだし、スマホ/タブレットにおけるゲームの可能性という点ではまだまだ引き出しあるかな、と思っています。若干存在は微妙だけどOSU!とかもね。一方で、ガルパやプロセカのようなビーマニ派生系のシステム(つまり、基本的には上から音符が落ちてくるだけ)の音ゲーはもう飽和しているので、楽曲勝負にならざるを得ないところはあります。その点ではプロセカはボカロ資産をうまく使っているし、ガルパはリアルバンド楽曲力が強い(バンド自体に一定の人気がある)ことで長期的な人気を確保している感じありますし、ガチ音ゲー系では歌ではない楽曲(テクノ・ダンスフロア系)のクオリティで勝負しているところもありますけど、そういう点で見ると夢ステの楽曲コンテンツパワーは足りない気がします。オリジナル曲の品質はとても良いと思うんだけど、別にそれがすぐに人気につながるかというとそういうものでもない。よく知らない登場人物が歌っているだけ、というのが現時点の評価になっちゃいます。だからカバー曲に頼ることになるかもしれませんが、音ゲー界で完全に飽和している「六兆年と一夜物語」をいきなり持ってくるなどちょっとユーザーの期待とズレているというか、それガルパ/プロセカで出来るってなると譜面やカバーしている歌い手の能力が少しでも足りないと要らない子になってしまいます。個人的にはなんでサビのメロディいじってんの?ってのが気になってプレイしづらいわ。そういうところも含めて「新作音ゲーとしてのニーズ」を運営が理解していない気がします。他の音ゲーでは実現できなかったあの曲のタイアップ、みたいなのをメインに据えられるのであればまだ行ける気がするけど。

ユーザーが育てる余地がなさそうなシステム

スマホゲーって出たての頃って大体未完成じゃないですか。それが良いことかというのはありますけど、いいところとしては、ユーザーの意見を取り入れながら徐々にそのゲームの特色が出てくるってことなんですよね。まあスタートで耐えられるレベルであれば、だけど。そういう点でいうと夢ステってシステム面では完成されすぎていて、このなんか課金がきつそうなシステムでやってかなきゃらないのか、というのが最初の時点で見えすぎている。これ結構よろしくないと思います。ぶっちゃけ、単なる音ゲーガチ勢(課金は期待しない)にとってはシステムどうでもいいので楽しいけど、このゲームで覇権を取りたい重課金予備軍においてはスキルの複雑性とかをまず完全に理解するところからスタートしないと効率が良いプレイもできないよね、となるとスタート時点でノーサンキューな感じも出てきます。一方でキャラやストーリーの魅力がこの音ゲーという枠において成立しているかと言うと、今のところ成立してない。
ユーザーが一緒になって盛り上げていこうぜ、というよりはすべては与えるからお前らはとにかくガチャ引けみたいな感じになってますよ。音ゲーガチ勢以外の無課金勢が今のところそこまで楽しくない。そういう、コミュニティを盛り上げる的な仕組みが完成されすぎていることで排除されている。ここが最大の問題かもしれない。

どうすればよいのか

まあその点素人の考えることではどうにもならん気がしますが、プレイヤー目線で今後課金してもいいと考えられるとしたら、課金要素はシンプルにすべきですね。キャラだけで良いのに装備課金的にポスターがあるのがFGOとかウマ娘的な雰囲気を感じますが、プレイヤーがするのって「音ゲーのプレイ」なので、そこに複雑な強さの要素ってそんなにはいらんのですよ。かといって、そこの複雑さに付き合わなければイベラン走れないってなっちゃったらそりゃ走るの躊躇するよね。このシステムでイベラン走るために廃課金する?しませんよ。キャラゲーでキャラに課金するのはキャラに課金しているのであって、システム上有利になるってのはよっぽどガチ勢じゃないと副次的な要素であることも多いです。であるならば、廃課金はともかく、重課金レベルが課金しやすくするためにもシンプルであるべき。別にポストFGOになる売上狙ってるわけじゃないんでしょ?ゲームの間尺にあったシステムにしましょうよ。その上で、キャラ人気に依存したもの(衣装とかそういうプレイやスコアと直接関係しないもの)を追加していくのが良いと思うんだよね。

以上、夢ステについてでした。これいつまで続けられるかなあ…