novtanの日常

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としまえんがなくなるのが寂しくて行かなかった

なんだったら徒歩で行ける距離にあるとしまえん。月一度は入り口の前を通過するくらいは近くにあったとしまえん。でも最後に園内に行ったのは何年前のことやら。

閉園する、というのは数年前から噂があったものの、いざ閉園するってなったら早かったよね。まあ、時期の決断はコロナ影響なんだろうけど。

ともあれ、僕にとってのとしまえんというのは小学生の頃の遊び場であり、おとなになってからは数回くらいしか行ったことがない。芋の子洗いの昭和のプール。近所の商店街経由で木馬の会フリーパスで平日遊び倒す(学校が休みの日ね)。西武線の向こう側の友達の家にはプールのタダ券(花火がうるさいので配られる)。新聞を乗り換えるたびにタダ券が貰えるので、僕らのうちの周囲は定期的に新聞が変わる家が多数あったんじゃないかな。花火は家から見える。何度か中で花火をみたけれども、外からと中からでは趣はぜんぜん違うものだよね。毎週の花火がなくなってから久しくなって、花火が当たり前でなくなってしまった時点で、既に僕らはとしまえんを喪失していたんだろう。

それでも、としまえんについて語ることはたくさんある。

企業が運動会をしたりする貸しグラウンドが裏手の方にあって、そっちからの入園の制御はザルなので、地元民は「としまえんに入る」だけであれば特にチケットなんかいらないって認識だったと思う。

みんな、ミステリーゾーンとエルドラドのことばっかり言及しているけど、どっちかというと不気味だったのはアフリカ館だよね。もっとも、これは前世紀にはなくなった(今のトイザらスのあたりだ)から、生粋のとしまえんっ子しか記憶に残っていないのかもしれない。フライングパイレーツよりパイレーツの方がちっさいけど怖い。コークスクリューにはなかなか乗れるようにならなかったし、多分コストの問題で平日の空いている日は稼働していないこともあったのでそれほど乗れなかった。だから乗れるときはコークスクリューばっかり乗ってたよね。乗れないときはサイクロンだ。ミラーハウスで頭ぶつけたよね。フライングカーペットの変なGは他に比べるものがない。

なんだったら、乗り物に乗るのはオプションなんだよね。妙に古いマシンがある園内のゲームセンター。縁日のゲームコーナーみたいな射的とか輪投げとか。園内を無目的にほっつき歩くのも地元民の特権だよね。

だから、みんなが名残惜しむ、にぎやかなとしまえんの終焉を同じように楽しむ気にはなれない。日常の喪失、というほど僕の人生の日常を占めていたわけでもないけれども、としまえんは僕にとってはハレのものではなかったし、ハレがましく名残を惜しむのは、なんかちょっと違うなあと思ってしまったのだ。